国の文化審議会(佐藤信会長)は19日、佐世保市の国指定史跡、福井洞窟で見つかった出土品630点を国指定重要文化財(美術工芸品)にするよう、萩生田光一文部科学相に答申した。審議会は「九州北部地域の旧石器時代から縄文時代の石器群の変遷と、縄文土器出現期の様相を知る上で貴重で、高い学術的価値を持つ」と評価した。
 福井洞窟は市北部の福井川の浸食で形成された砂岩洞窟。1978年に国史跡に指定された。2011〜13年までの市教委の発掘調査で、土器片や石器などが多数確認された。
 出土品のうち、ひもを貼り付けた文様を持つ「隆起線文土器」は日本最古級の土器群の一つとみられ、人間の爪を押し当てた文様がある「爪形文土器」も見つかった。やりやナイフとして使われたと推測される「細石刃石器」もあった。
 市教委は「旧石器時代の狩猟具と、縄文時代の煮炊きに使った土器が一緒に使われたことを示している。時代の移行期の特徴をよく示している」と分析。出土品は市博物館島瀬美術センターで保管している。
 本県の国指定重要文化財(美術工芸品)は34件となる。