環境衛生管理のシモダアメニティーサービス(長崎市、SAS)は新型コロナウイルス対策として、オゾン脱臭・除菌装置を取引先に無償貸与している。離島航路の船舶や老人施設など感染が許されない場所に「安全・安心を提供したい」という。
 新型コロナを巡り、日本医療・環境オゾン学会(大阪)は2月末、「オゾン水はいずれのタイプのウイルスに対して有効」と発表。国際オゾン協会は「オゾンは多くのウイルスを不活性化し非常に効果的」としながらも研究途中を理由に「明確な結論を下せない」との声明を出した。
 SASは下田貴宗代表取締役の祖父が創業した害虫駆除会社がルーツで、父が独立しオゾン研究を始めた。オゾンガスを発生させる装置を開発・製造・販売(委託含む)。重症急性呼吸器症候群(SARS)流行時にも多数利用された。
 「自社製品で多くの人の健康と命を守りたい」。そう考えた下田氏は、病院や老人施設、ホテル、旅館、レストラン、幼稚園など、感染拡大を懸念する取引先に在庫を配ることにした。約100平方メートルの空間に対応するタイプなら定価は23万円。新型コロナ流行で購入希望者は増えているが、「困っている所に」と無償提供数は約40台に上る。
 離島航路もその一例。提案を受け、九州商船(長崎市)は本土と五島列島を結ぶ全航路10隻に設置する予定。既に19日から、ジェットフォイルや高速船の計3隻に取り付けた。石垣学船舶部長は「密閉された空間なのでマスク着用や手洗い励行以外にも何か手を打たなければと考えていた。乗客と乗員の安心感につながっている」と話す。
 下田氏は「感染拡大が収束するまで置いていただく」としている。