「まさか長与で」「これ以上、感染が広がらないで」。県内2例目の新型コロナウイルスの感染者が住む西彼長与町では25日、住民から驚きと不安の声が聞かれた。
 町役場を訪れたパート女性(55)は「県内では壱岐でしか確認されていなかったが、いつどこで感染者が出るか分からない」と不安そう。商業施設に来た会社員男性(36)は「感染者の男子学生が出歩いていないようなので心配はなさそう。ただ子どもたちの行動が制限される。どこで遊ばせたら良いのか」と困惑気味だった。
 高齢者施設も利用者への面会制限を強化。特別養護老人ホームかがやきは今月末まで面会を断る予定だったが、4月中旬まで延長。特別養護老人ホームのぞみの杜も当面、散髪業者なども含め外部の出入りを禁止する。
 町の対策本部会議は25日から再開予定だった町立小中学校の部活動を4月5日まで禁止すると決定。ある中学校のソフトテニス部の女子生徒たちは「久しぶりに仲間と練習して感覚を取り戻したかった。これ以上感染者が広がらないようにして、早く普段の生活に戻りたい」と願った。
 公民館や体育施設などの公共施設も利用自粛が決まった。長与町公民館では4月5日までの予約をしている約30団体に職員が電話で事情を説明し、対応に追われた。同公民館の体操教室に通う女性(79)は「体操は楽しみと健康のため。この状況が早く改善してほしい」と話した。
 町役場には早朝から問い合わせの電話も相次いだ。吉田慎一町長は取材に「感染拡大を防ぐため、引き続き手洗い、せきエチケットなどをして冷静に対処してほしい」と話した。