ホストタウンとして各国選手を迎え入れる予定だった長崎県内の自治体は「よりよいおもてなしをしたい」などと延期に理解を示した。
 長崎市はポルトガルなど3カ国のホストタウンを務めつつ、被爆75年の節目に迎える東京五輪を平和発信の機会とする計画だったが、持ち越しとなった。
 市は、五輪閉会式が長崎原爆の日の平和祈念式典と同じ8月9日に開かれるため、閉会式に参加する各国元首級に式典参列を呼び掛けたり、東京で原爆展を開いたりする予定だった。
 田上富久市長は「被爆75年が大切な年であることは変わらない。他のやるべき事業をしっかり進める」と強調。式典は「中止すべきでない」としたが、新型コロナウイルスの感染状況次第で参列者数を絞るなど「やり方の検討は必要になる」と語った。
 24日夜、県庁に待機し、安倍晋三首相と国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長の電話会談をテレビで見守った県の担当者は「中止ではなかったので、準備してきたものがゼロにならなくてよかった」と胸をなで下ろした。
 園田裕史大村市長は「今後開催時期などが決まってくるので、相手国とこれまで以上に連携を深めていく」。古川隆三郎島原市長も「1年後によりよいおもてなしをしたい」と前向きに捉えた。
 朝長則男佐世保市長、宮本明雄諫早市長は「延期は残念」としながら「(今後の)事前合宿の実施に向け、万全の受け入れ準備を進めていく」とそれぞれコメントを出した。
 県観光連盟会長を務める長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭は「延期は妥当。予定されていた聖火リレーなどはぜひ実施していただきたい」とした。