新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が、1カ月程度延長されることなりそうです。街では「仕方ない」という声も聞かれましたが、飲食店からは、悲鳴も上がっています。

加藤勝信 厚生労働大臣 1日午前10時ごろ

「いよいよ緊急事態宣言の期限が5月6日に迫っています。足元の感染状況と緊急事態宣言後の今後の行動変容の状況について、分析・評価をいただきたい」(加藤勝信 厚生労働大臣 1日午前10時ごろ)

 新型コロナウイルスの対策を話し合う、政府の専門家会議が開かれました。

 緊急事態宣言から3週間の感染動向や、外出自粛などの拡大防止対策の効果を分析しました。

 

西村康稔 経済再生担当大臣 1日正午ごろ

 会議終了後、西村経済再生担当大臣は…

「新規感染者数が減少傾向に向かっていることは間違いない(と評価された)。しかし仮に不十分な削減のままで、これまでの徹底した行動変容を緩和した場合には、緩和後、間もなく感染者数の拡大が再燃し、これまでの国民の皆さまの行動変容の努力や成果が水の泡になってしまう恐れがある。こうしたことから、当面この枠組みは維持することが望ましいと提言をいただいた」(西村康稔 経済再生担当大臣 1日正午ごろ)

 安倍総理大臣は専門家会議が取りまとめた提言を踏まえ、緊急事態宣言の延長幅などを判断する方針です。

名古屋の街では納得しつつも「いつまで耐えられるのか…」

 名古屋の街、仕事や買い物などで外に出ていた人に、緊急事態宣言の延長に関して聞いてみると…

「新型コロナが広がり続けるなら自粛の方がいいのかな。子どもとずっと家にいるので引きこもってしまう。買い物以外は出られないので。子どもの成長のためにも、できれば外に出して遊ばせてあげたいけれど…」(20代女性・買い物で外出)
「在宅勤務もしているので、いつまで在宅勤務が続くのかと不安もありますし」(40代女性・仕事で外出)
「飲みにも行けないし、自粛のまま、いつまで耐えられるのかっていうのはありますよね。本音はあるけど、だからといってわがままを言えるような事態ではないですよね。本当は外で皆と騒ぎたいですよね」(60代男性・仕事で外出)

人気飲食店はテイクアウトと宅配でしのぐが…

広小路キッチンマツヤ(名古屋市中区)

 特定警戒都道府県の対象となる愛知県。県は4月10日に独自の非常事態宣言を行い、不要不急の外出自粛や、レジャー施設や飲食店などに休業や営業短縮の要請を行っています。

 名古屋の錦にある「広小路キッチンマツヤ」。厚切りな豚肉を使った味噌かつランチが人気のお店です。

 しかし2月末から客足が減り、3月末からは宅配サービスを強化しました。3月末の取材にはこう答えていました。

Q.経営的には?
「“瀕死の重症”って感じですね。このままだと本当に考えなくてはいけないです」(広小路キッチンマツヤ 仲江亜咲奈 店長 3月31日取材)
  
 当時、すでに危機感を感じていた仲江店長。

「4月いっぱいは何とかなると思っていたが…」

広小路キッチンマツヤ 仲江亜咲奈 店長

 この大型連休も、5月2日から6日まではレストランは終日休業に。テイクアウトと宅配のみとしました。 

「お店にはお越しいただけないんですけれども、持ち帰りのお客様が増えましたので、今そっち(テイクアウト)に全力で頑張っています」
Q.売り上げは?
「3月は半減くらいだったんですけど、4月は7割減くらいになってしまいました。4月いっぱいは自分たちの力で何とかなるかなと思っていたんですけど、(期間が)5月いっぱいとなると、途方に暮れているというか、どうしようかなという感じですね」(仲江亜咲奈 店長 5月1日取材)

休業中のスーパー銭湯も設備維持の固定費「厳しい」

スーパー銭湯「みどり楽の湯」(名古屋市緑区)

 休業要請の対象となり、4月11日から休業している名古屋市緑区のスーパー銭湯「みどり楽の湯」。

 休業中も社員が2人ほど常駐し、設備維持のために浴場の掃除などを続け、再開の日を待ちます。

「ただ設備維持のために、お湯を入れて機材を動かすということは水道光熱費は、かなりかさんでしまいます。(期間が)延びれば延びるほど経営自体の経費が固定費は変わりませんので、厳しいところはあります」(みどり楽の湯 温浴部 徳永昌広 部長)

 先の見えない状況に、不安もありますが今が正念場だと考えます。

「(休業する企業が)一緒に頑張っていけるような施策も考えていただきながら、私たちも行政に従って、お客様・従業員を第一に考え取り組んでいきたい。お客様の笑顔と会えることを常に楽しみに待っております」(徳永昌広 部長)

専門家会議は「“当面”この枠組みを維持することが望ましい」

1日の西村大臣の会見内容から抜粋

 専門家会議による評価について、1日の西村経済再生担当大臣の発言をもとにまとめました。

 緊急事態宣言については、「市民の行動が成果をあげて、全国的に新規感染者数が 減少傾向に向かっていることは間違いない」とした一方で、「これまでの徹底した行動変容(外出自粛など)が緩むと、緩和してすぐに再び感染者数の拡大がおきてしまうのではないか」。そのため「当面この枠組みを維持することが望ましい」としています。

今後は「2つの地域」に分かれる? 東海3県の場合は?

現状の「特定警戒都道府県」であるかどうかで判断か?

 そのうえで専門家会議は、今後
『徹底した行動変容(外出自粛など)が求められる地域』と
『一定程度、緩和できる地域』」の
 2つにわけて、対策していくよう指摘したということです。

 西村大臣によると「個別の都道府県については、1日の専門家会議で議論はなかった」ということですが、西村大臣は、2つの地域について「『特定警戒都道府県』と『それ以外』だと基本的には理解している」とも話しています。

 今の段階で、東海3県に当てはめると、引き続き厳しい行動変容が求められるのは、『特定警戒都道府」に指定されている愛知県・岐阜県。

 そして、一定程度緩和できるのは、三重県ということになります。

「感染状況」や「医療提供体制」も判断基準か

 ただし、専門家会議は2つの地域に分ける際には、「感染状況」や「医療提供体制」をもとに総合的に判断する必要があるとしています。

東海の各県の感染者数は減少しているが…

愛知・岐阜・三重の感染者数

 東海3県の、4月30日までの1日ごとの感染者数を見てみると、愛知県は、ここ数日は5人以下を推移しています。

 岐阜県は4月30日までで7日連続、三重県は6日連続で、感染者の発表がゼロになっています。

岐阜・三重の感染者ゼロ「効果が出てきた時期ではないか」

公立陶生病院 武藤義和医師

 渡航者の感染症や呼吸器が専門の公立陶生病院の武藤義和医師に聞きました。

Q.岐阜県と三重県で「感染者ゼロ」が続いているが?
「これは本当にすごいなと思うぐらいでして、やはり皆さんが自粛して協力していることでゼロが続いていることは、すごく嬉しいことだなと思っています」(武藤医師)

Q.外出自粛は効果があると受け止めてよいか?
「もともと新型コロナウイルスの感染力がある期間というのは、1〜2週間ですから、今は自粛が始まって3週間経ちます。明らかに効果が出てきた時期ではないかと思っています」

「愛知もかなりコントロールできている」

武藤医師は感染源不明が少ないことを評価

Q.愛知県では「感染確認5人以下」という日が続いているが?
「愛知県の患者さんも減っていてすごいことです。さらに新しく出た患者さんも、ほとんどが家族であったり近しい人といった濃厚接触者であるので、そういう意味で大きな感染者集団が出たことがない。しかも(感染源不明の)孤発例もないということで、かなりコントロールできていることは間違いないと思います」

Q.感染経路がわかっていることが大きいということか?
「例えば5人出たとしても、それが近しい人ばかりであれば感染経路はわかっているので、大きなクラスターになっているわけじゃないと言えますので、それは良いことだと思います」

Q.専門家会議は、今後『徹底した行動変容が求められる地域』と『一定程度、緩和できる地域』」の2つの地域に分ける際は、「医療提供体制」などをもとに総合的に判断する必要があるとしたが、愛知県の医療提供体制は?
「自粛が要請されている理由の1つには、医療体制をしっかり立てるための“時間稼ぎ”をするという目的もありました。そういう意味では軽症者などを受け入れる施設が増えてきていて、かなり対応できるようになってきていますので、今の時点で医療機関がパンクしそうということはないかなと期待したいと思っています」(武藤医師)

(5月1日 15:40〜放送 メ〜テレ『アップ!』より)