7日から休業要請などが一部緩和された三重県。11日から津市の運転免許センターが再開するなど、「感染拡大防止と社会経済活動の両立」が徐々に始まっています。

運転免許センターが久々の再開

再開した運転免許センター 待合では間隔を開けて座る(11日 津市)

「津市の運転免許センターでは、朝早くからたくさんの人がきています。距離を開けて受付を待っています」(記者)

 11日、三重県津市の運転免許センターが再開しました。

 センターは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため4月22日から業務の一部を休止していました。

 再開したのは、免許の更新手続きのほか、講習や学科試験などです。

「三重県は車社会で、免許証は非常に重要なものなので、やはり更新の手続きを望まれる人はたくさんいました」(運転免許センター 中村淳さん)

 三重県が国の指定する特定警戒都道府県に入っていないことや、県内で新たな感染者が10日までで16日連続で出ていないことなどを総合的に判断して決めました。

「窓を開けて換気を行っているし、乗車する時には必ずハンドルやシフトノブなどを消毒して試験車両は使用している」(中村さん)

窓口の前でも距離を保つ

 窓口では距離を取って並んでもらうほか、机やボールペンの定期的な消毒などで対策をしています。

「通勤が車なので、乗れないと困ってしまう。無事に更新できてよかったです。待合でも、みんな間隔を開けて座っていて、すごくいい対策だと感じました」(免許の更新をした人)
  
 センターによりますと、混雑を避けて更新手続きをしたい人については郵送による有効期間の延長に対応していて、これまでに約1万8000人が申し込んだということです。

水族館や図書館、ショッピングモールや百貨店も“再開”へ

県内在住者限定の事前予約制で“再開”(映像は2018年)

 感染防止対策を考えながら、手探りでの再開は他の施設でも…

 伊勢市の水族館「伊勢シーパラダイス」は、12日から県内に住んでいる人を対象に、事前予約制で営業します。

図書館は貸出・返却のみ

 また、三重県立美術館や図書館など県立の文化施設4館は休館していましたが、12日から開館します。

 ただし、図書館については1階メインカウンターでの本などの貸出と、返却のみのサービスに限定するということです。

 流通大手のイオンは、三重県内の6つの「イオンモール」に入る専門店について。13日から営業を再開すると発表しています。

 津市にある百貨店「松菱」も、15日までは食品売り場などの営業のみとしていますが、16日より全館営業を再開する予定です。

県内の移動は緩和されたが…伊勢神宮周辺に人の姿少なく

伊勢神宮内宮(10日午前11時ごろ)

「この週末が勝負。まだまだ気を緩めずに3密を避け、県外には行かず、手洗いうがいをしっかりして」(三重県 鈴木英敬 知事 8日)

 県内での移動や休業要請は一部緩和している三重県。鈴木英敬知事は、週末を前に「気を緩めずに」と呼び掛けました。

 東海地方屈指の観光スポット、伊勢神宮周辺の10日の様子は…

「いつもであれば、写真を撮るなど大勢の観光客の姿がありますが、今日は人の姿がほとんどありません」(記者)

「新型コロナの影響で、人は少ないですね」(伊勢市在住の参拝者)
Q.参拝者は何人くらいみかけましたか?
「20人いたかどうかじゃないですか」

「できるだけ自粛している。伊勢神宮に来る以外はほとんど出ない。きょうも無事過ごせて、これからもよろしくお願いしますと参拝しました」(松阪市在住の参拝者)

休業要請は緩和されたが、ほとんどの店が休業続ける“理由”

県外からの来訪控えてもらうための休業

 飲食店などが立ち並ぶおはらい町では、ほとんどの店が休業中。

 伊勢市が7日に行った調査では、117店のうち101店が休業しています。

 また、おかげ横丁は、県外からの来訪を控えてもらうための対策として全店の休業を継続しています。

「三重県は大丈夫という気がしているが、皆さん真面目に自粛されていて、(経営が)苦しいだろうに。ちょっと感心しました」(志摩市在住)
「(普段は)ほとんど人でいっぱいになるところなので、営業している方は大変だろうなと思う。なるべく外に出ないようにしています」(四日市市在住)

 県外から来た人は…

「伊勢神宮に来たことがなかったので、息抜きにきた。京都よりも閑散としていて、店も閉まっていて、駐車場も閉まっていたので困るけど、こういう時期に来たので仕方がないかな」(京都府在住)
  
 伊勢市では県外からの来訪を控えてもらうため、神宮周辺の市営駐車場は閉鎖を続けています。

 10日に伊勢神宮に参拝した人は、外宮・内宮合わせて606人。大型連休中の3日(日)と比べると500人以上減り、自粛の様子がうかがえました。

名古屋の中心部 大型連休中と比べて人出は?

名古屋駅周辺(10日午前10時半ごろ)

 一方、名古屋の10日の人出はどうだったのでしょうか?

 名古屋駅周辺の人はまばら。歩いていた人は…

「不動産屋さんに用事があって出てきた。プライベートで出かけるのは2〜3週間ぶりです」(名古屋市在住)

 NTTドコモのデータでは、感染拡大前と10日の人出を比べてみると、79.3%の減少でした。

 大型連休中の3日(日)と比較すると、わずかですが減少率は減っています。

栄のデパートでは食品売り場などを除いた休業が続く

 食品売り場などを除き、デパートの休業が続く名古屋の中心街「栄」も、人影はまばらです。

「贈り物を買いたくて来たが、デパートがやっていなかったので献血して帰るところです」(愛知県瀬戸市在住)

 栄の人出は、感染拡大前に比べ10日は75.6%の減少。

 こちらも1週間前の3日(日)より、減少率はわずかに減っています。

ルールを守って営業しても…商店街に「休業すべき!」メール続々で困惑

大須商店街(名古屋市中区 10日午後0時半ごろ)

 一方、アーケード街に様々な店が並ぶ大須商店街。

 栄や名古屋駅に比べると、人通りは多いように見えます。

 しかし、商店街連盟が行った調査では、去年の同じ時期に比べて10日の人出は83%減っているそうです。

「古着を見に来た」「ちょっと息抜き」(名古屋市在住)
「あまり外を出歩きたくはないが、食事や日用品の買い物だと出てこざるを得ないかな」(名古屋市在住)

 6日まで、約420店舗のうち半数近くが休業していました。

 7日からは、営業を再開する店も出てきています。

商店街連盟事務所に届いたメール

 そんな中、商店街連盟事務所にこんなメールが…

「新型コロナウイルスを軽視しすぎます」
「他の人達は頑張っています 大須商店街も休みにしてください」(寄せられたメールより抜粋)
 
 営業している店を非難したり、商店街全体を休業するように主張するメールが約30通。電話も多い時には1日5〜6件あったといいます。

「正直、あすあさってのお金がない状態になっていきているので、店を開けて靴下1足・Tシャツ1枚でも売り上げをとりたいと、“店を開けていていいのか”と心が痛い中で営業している店がほとんどだと思う」(大須商店街連盟 堀田聖司 会長)

 店を開けているのは、県の休業要請の対象ではない衣料品店や営業時間を短縮している飲食店など。いずれもルールを守って営業しています。

「大須商店街としても、これを受け入れてこの状態の中で商売ををしていくしかない、毎日頑張ってやっていく」(堀田 会長)

 緊急事態宣言が出た直後がクレームのピークで、最近は店や商店街を応援する励ましのメールも増えてきているということです。

岐阜や三重では感染者ゼロ続くが、専門家は「油断できない」

感染者数の推移(メ〜テレ調べ 10日時点)

 東海3県の感染者の推移を改めてみてみます。

 10日、東海3県の新たな新型コロナウイルス感染者はいませんでした。

 岐阜県は、5月3日から8日連続、三重県は4月25日から16日連続となっています。

 また、退院者の数も、愛知県は10日までで352人、岐阜県は122人、三重県は32人となっています。

岐阜県では3週間ゼロが続いた後にクラスター発生の過去も

岐阜大学 村上啓雄 名誉教授

 感染症に詳しい専門家はこの推移どうみるのでしょうか、岐阜大学の村上啓雄 名誉教授に聞きました。

「東海3県とも、非常に少ない状況、特に岐阜と三重ではほとんど0に近いという具合なので、少し安心できる状況にはなってきたと思います」(岐阜大学 村上啓雄 名誉教授)

Q.それでも油断はできないか?

「もちろんです。岐阜県でも2月に初めて患者が出た時に、その後3週間程度0だった日が続きましたが、その後大きなクラスターが複数出ました。そうした少しの気の緩みで、すぐにまた大量発生することは過去に経験しているし、二度と経験したくないことなので、外出等の自粛は少し緩める方向に向かってきていると思うが、感染対策の気持ち、感染対策の実践の緩和はしてはいけないと思います」(村上 名誉教授)

人の流れのデータ 大型連休終わって“緩み”はある?

名古屋駅周辺の人の動き(NTTドコモ「モバイル空間統計」をもとに作成)

 名古屋駅周辺、どれだけ人の動きがあったのかを示したNTTドコモの統計を、去年の大型連休の平均と比べてみます。

 3日以降は80%以上減少が続き、7日と8日の平日は60%台。9日(土)は75.9%になりましたが、10日(日)には再び80%以上の減少に戻しています。

Q. 平日や土曜日は減少率が減っている傾向にあるが?

「少し数字が緩んだことはあります。ただし、2・3カ月前は外出の自粛でこの数字を求めてきたが、今は皆さんかなりの確率でマスクをしたり、入り口で手のアルコール消毒をしたりと感染対策の意識が高まっています。なので、数字だけは緩んだ感じがしますが、感染対策のレベルは守られているのかなと思っています。その結果が感染者数の減少につながっているとみています」(村上 名誉教授)

(5月11日15:40〜放送「アップ!」より)