愛知県瀬戸市在住の高校生プロ棋士、藤井聡太七段が、豊橋市のホテルで「王位戦」七番勝負の第1局に臨んでいます。
 愛知での開幕に、地元の人々も熱い視線を注いでいます。

王位戦に臨む藤井七段(ホテルアークリッシュ豊橋 7月1日午前9時前)

 7月1日から開幕した「王位戦」七番勝負。
 
 4勝した方が「王位」のタイトルを獲得します。

 

対戦相手は木村一基王位(47)

 藤井七段が挑戦する相手は、年の差30歳、木村一基王位(47)です。

 7月1日、藤井七段は、白の着物にグレーの羽織の和服姿で登場しました。
 


 



和服は藤井七段自身で新調した模様

 藤井七段の師匠・杉本昌隆八段は…

「藤井七段自身も『自分でも買いそろえる』と言っていて、王位戦の挑戦が決まってから、おそらく和服の新調をお願いしたのではないかと思います。間に合うかどうかということはあったと思いますが、藤井七段は『間に合いました』と言っていました」

「非常に夏らしく涼しげで、こういうのも似合うと思いました」(藤井七段の師匠・杉本昌隆八段)


オンライン前夜祭で藤井七段は…

 6月30日夜に生配信された、オンラインでの前夜祭に登場した藤井七段。
 タイトル戦の記念の扇子に書かれる漢字一文字を披露しました。

「信じるの『信』と書きました」(藤井聡太七段)

 その心は…

「王位戦は2日制の七番勝負で、長い戦いになると思います。最後まで自分を信じて戦えればと思っています」(藤井聡太七段)

 地元・愛知での第1局の開催について聞かれると…

「王位戦第1局が愛知県で行われるということで、やはり、地元でのタイトル戦の対局を指せるというのは、非常にうれしい思いです。豊橋は昔、子ども大会で訪れたことがあって、たぶんそのとき以来かと思うが、今回、タイトル戦という大きな舞台で、この豊橋に訪れることができて良かった」(藤井聡太七段)

豊橋の書店では特設コーナーが

書店には王位戦に向けたコーナーが(精文館書店 本店 6月30日)

 藤井七段の対局が行われている、豊橋の街では…

「対局が行われるホテル近くの書店には、藤井七段と木村王位の将棋の特設コーナーが設置されています」(記者)

 今回、注目の対局が豊橋で行われることを受け、急きょ準備をしたといいます。

「木村王位の本と藤井七段の本、2人の本を並べる形で作っています」(精文館書店 書籍販売部 原野敦さん)

 藤井七段と木村王位のこれまでの対局を記録した本などが、並べられていました。

「今回、タイトルがかかる大事な一戦を、地元豊橋でやってくれるのは、非常にうれしいと思っています」(精文館書店 書籍販売部 原野敦さん)

ライブビューイングも開催

穂の国とよはし芸術劇場PLAT

 また、対局会場に隣接する劇場では、パブリックビューイングが行われています。
 対局を見守りながら応援する姿が見られました。

「朝6時半に着きました。それからずっと待ってました。藤井七段のすごく謙虚なところが好きです」
「藤井七段が豊橋に来ることを、誇りに思います。豊橋にいてよかったです」(豊橋市民)

初日の「勝負メシ」は?

 対局開始から約3時間を過ぎて、昼休みに入りました。
 
 ホテルでは、30種類の「勝負メシ」を考えていました。

「短い1時間の休憩に料理を食べてもらい、気持ちを落ち着けてもらえたら」(ホテル アークリッシュ豊橋 今里武総料理長)

 そして、藤井七段が選んだ勝負メシが「三河鮮魚の海鮮丼」。

勝負メシは「三河鮮魚の海鮮丼」

 三河の海でとれたノドグロや生シラスに、愛知県設楽町産のサーモンの刺身をのせた一品。
 サラダも含めて、三河の食材をふんだんに盛り込みました。      
 
 なんと、木村王位も同じ海鮮丼を選んでいました。

ノドグロやサーモンなど地元の食材が使われている

「両棋士とも海鮮丼になりました。食材もベストな状態で納品されたので、こちらとしても、すごく食べてもらいたいものが提供できました。このホテルは、元々フランス料理と中華料理のみで、今回のために和食を考案したので、選ばれてうれしい」(ホテル アークリッシュ豊橋 今里武総料理長)

「王位戦」の決まり…"封じ手"とは?

王位戦の対局は2日制

 「王位戦」七番勝負は、持ち時間が各8時間で、2日にわたって対局が行われます。

 対局中は、スマホなどの電子機器を事前に預けるということです。
 また、2日間敷地外に出られないそうです。

翌日の対局は「封じ手」の指し手から開始

 2日制の対局ならではの儀式が「封じ手」というもの。

 2日制では、1日目の最後に指すと、相手が一晩考えられるため、最後に指した方が不利になってしまいます。
 
 有利不利をなくすため、1日目の最後に次の指し手を紙に書き、翌日まで第三者の立会人が預かります。

 そのため、翌日の対局は、「封じ手」に書かれた指し手から始まります。

「封じ手」を記したのは…

2日目は封じ手の指し手からスタート

 1日目の対局は、午後6時すぎに終了。

 木村王位が、次の一手を記した「封じ手」の入った封筒を立会人に手渡しました。

 2日は午前9時から始まり、勝負は夜までに決着がつく見込みです。

(7月1日 15:40〜放送 メ〜テレ『アップ!』より)