先週に引き続き、木曜日までは降っていない栗東。気温に関しては、調教開始時刻はかなり冷え込みが厳しく、厚手のジャンバーがないと寒い。ただ、時間が経つにつれて気温は上昇し、上着すら暑くなるくらいの陽気になってきたりもする。

 体調管理の難しい時期ではあるが、基本的には気温が上昇していることもあって、冬場は動きが鈍かった馬たちもしっかりと動けるようになってきた。特に今週のCコースは状態が良い馬ほどしっかり動けるような馬場状態だったので、そのあたりはCコースの項で記すこととする。

【坂路/4F51.9秒】
 3月25日。一番時計はモズスーパーフレア(栗東・音無秀孝厩舎)の4F48.9秒。二番時計がモズアスコット(栗東・矢作芳人厩舎)の4F50.2秒だったことを思えば、抜けて速い時計となった。その動きは最後まで馬なりというスピード感。時計の出やすい馬場であったことは間違いないが、それにしても速い時計という評価でよいだろう。

 ちなみに2Fで24秒を切った頭数も4頭。区間関係なく1Fが11秒台だったという頭数もかなり多く、本当に走りやすい。ウッドチップ馬場は毎日散水作業が行われているが、日陰ができやすい坂路の場合はその水分が下地に残っていると思われる。その分、クッションが利いて時計の出やすい状態になっていると推測できる。

 3月26日。一番時計はダンツゴウユウ(栗東・谷潔厩舎)の4F51.2秒。これに次いで、4F51.6秒の時計をマークしたのが、3歳未出走のカゼノタニノアヤカ(栗東・安田隆行厩舎)。テンから軽快なスピードで飛ばしていったが、最後は併せた相手を突き放す動き。調教の動きなら、現状の未勝利でのスピード能力は一枚も二枚も上といった感じ。

 先週の馬場差は『-0.1秒』。今週は先週以上に時計の出やすい馬場状態。よって、馬場差は25日、26日とも『-0.3秒』で記録している。

【CW/5F66.0秒】
 3月25日。先週までは敷材部分の水分がクッションになっていた印象だが、このところの天気の影響もあってか、下地の部分も乾いたウッドチップになっていると思われる。散水はしているが、トラック馬場の場合、日陰になる箇所がほとんどないため、午後の気温上昇によって、水分がなくなっていると思われる。

 だから、ゴール前ではのめっているような格好で走る馬も多くなってきたが、これは走りのバランスがあまりよくないから。しっかりと地面を掴まえて走っていたり、体の中心を意識して走っているような馬であれば、なんなく駆け抜けてくる。

 大阪杯(4月5日・阪神芝2000m)の1週前追い切りを行ったクロノジェネシス(栗東・斉藤崇史厩舎)なんかはまさにそれ。走るフォームが安定しているだけに、楽に動けるし、見た目以上に速い時計も出ている。ちなみに数字は6F80.2〜5F64.5〜4F50.1〜3F36.9〜1F12.1秒。

 3月26日。この日も前日とほぼ同じような馬場状態。その中で素晴らしい動きを見せたのは、皐月賞(4月19日・中山芝2000m)に出走予定のマイラプソディ(栗東・友道康夫厩舎)。

 馬場へ入ってからしばらく行きたがる素振りを見せていたが、そこは担当者でもある岩崎調教助手がしっかりと抑えて向正面へ。じわっとラップを速めていく形でゴールへ向かってきて、最後も楽々の伸び。時計は6F82.4〜5F67.2〜4F52.7〜3F38.8〜1F12.3秒。前走で連勝はストップしてしまったが、GIへ向けて視界良好といった動きだった。

 先週の馬場差は「-1.0秒」。先週よりは時計を要しているが、基準時計よりも遅い馬場ということはない。よって、25日、26日の馬場差は『-0.5秒』で馬場差を記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は25日にビックピクチャー(栗東・藤原英昭厩舎)の追い切りを確認しただけ。馬場差に関しては『±0.0秒』で25日、26日とも記録している。

 今週のポリトラック馬場での追い切りはかなり減った。原因はよく分からないが、馬場状態はこれまでと変わらない。よって馬場差は、先週と同じ『±0.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)