テスラの半自動運転システムで居眠りしたまま高速を50キロメートル走行

<テスラの高度な運転支援システムは「部分自動運転」で、ドライバーは常時運転監視が義務だが、居眠りしたまま走行させる事件が相次いでいる>

米電気自動車(EV)メーカーのテスラ(Tesla)は、2018年10月、高度な運転支援システム「オートパイロット」をリリースした。周囲の交通状況に応じて速度を調整したり、車線内でステアリングをアシストしたり、縦列駐車や直角駐車をサポートしたりするほか、高速道路に入ると高速走行し、高速道路を出るまで、車線変更やインターチェンジの通過などのガイダンスを行うというものだ。

テスラの「オートパイロット」で居眠り運転が相次ぐ

「オートパイロット」は、自動運転レベルを定めた国際標準「SAE J3016」でレベル2(部分自動運転)に該当し、ドライバーは常時、運転状況を監視するよう義務づけられている。しかし、最近、ドライバーが居眠りをしたまま「オートパイロット」でテスラ車を走行させる事件が相次いでいる。

カリフォルニア州の地域放送局「ABC7」は、2019年6月13日、カリフォルニア州南部の州間高速道路405号線を渋滞ピーク時間帯に走行するセダンタイプの電気自動車「テスラ・モデル3」でドライバーが居眠りをしている動画を公開した。

この動画は現場を目撃した視聴者が撮影したもので、この視聴者は「ドライバーが居眠りしていると気づいた段階で警察に通報したが、ドライバーは高速道路を出る時点でも反応がなかった」と話している。「テスラ・モデル3」は、ドライバーが居眠りをした状態で、少なくとも30マイル(約48.3キロメートル)走行したことになる。



警察がサイレンを鳴らし、ドライバーはようやく目を覚ました

カリフォルニア州パロアルトの地域オンラインメディア「パロアルト・オンライン」によると、2018年11月30日には、カリフォルニア州ロス・アルトス市の都市計画委員会で議長を務めるアレクサンダー・サメック氏が「テスラ・モデルS」を運転中に居眠りをし、国道101号線を時速70マイル(約113キロメートル)で走行させたことで逮捕された。警察は、約7分かけ、サメック氏の「テスラ・モデルS」を7マイル(約11.3キロメートル)先で道路の片側に寄せさせたという。

同様の事件は米国内にとどまらない。オランダ中部のエームネスでも、2019年5月19日、ドライバーが居眠りをした状態で、テスラの自動車が高速道路A27で走行していた。警察がサイレンを鳴らし、ドライバーはようやく目を覚ましたそうだ。ドライバーからはアルコールも検出されている。

幸い、いずれの事件も大きな事故にはつながっていないが、「オートパイロット」の普及がすすめば、同様の事件が頻発する可能性もさらに高まる。ドライバーを監視する機能を追加するなど、何らかの対策を講じる必要がありそうだ。








松岡由希子


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