ベビー用品、少子化でも市場活況のなぜ?

ベビー用品、少子化でも市場活況のなぜ?

 国内で少子化が加速する中、育児・ベビー用品関連メーカーが健闘している。女性の社会進出や共働き世帯の増加により、育児負担を軽減できる商品や、育児に携わる男性が使いやすい商品が求められていることが背景にあるようだ。こうした需要を取り込もうと、各社は積極的に高付加価値品を投入し市場が活気づいている。

 「育児初心者の男性による調理の手軽さのニーズを取り込んだ」と話すのは、アサヒグループホールディングス傘下でベビーフード大手の和光堂(東京都渋谷区)。3月に一新した「おやこdeごはん」シリーズなどが業績をけん引して、2017年1―6月のベビーフード事業は前年同期比6・4%増で推移した。

 おやこdeごはんは1歳の乳児から大人まで親子のおかずが一度に作れる。食材を2品加えるだけで、フライパンを使いキーマカレーやマーボー豆腐などのおかずが10分以内に完成する。料理に不慣れな男性などの需要を取り込んだ。

 歯磨きを嫌がる子どもに苦労する親も多いなか、ライオンは2月に発売した0歳からの子供用歯ブラシ「クリニカ キッズ ハブラシ」が好調だ。「値段は従来品の2倍だが、売り上げは3倍に膨らんだ」(濱逸夫社長)。

 柄に弾力性を持たせ、歯磨き中に転倒して口や喉にブラシが刺さるリスクを抑えたのが特徴。柄が横に曲がるため、乳児や子供の興味も引きやすい。

 子供の歯磨きで「親にとって戦いだった場をコミュニケーションの場に」(濱社長)と訴求した販促動画も消費者の大きな共感を得た。

 中国人の大量購入に支えられて市場拡大が続いてきたベビー用紙おむつだが、“爆買い”が沈静化した今も国内販売は好調。

 ユニ・チャームは、つかまり立ちをした際にサッと短時間で履かせることができるパンツタイプの紙おむつ「ムーニーマンMはいはい用」が売れ、17年4―6月の売り上げは前年同期比で2倍に拡大した。

 予想外の漏れは後片付けに時間がかかり大変だが、設計を工夫することで漏れを防止し保育園の送迎中などでも安心して使用できる。さらにMサイズの大きさも「親が育児休暇から職場に復帰する時期の赤ちゃんの体の大きさと重なる」ニーズをつかんだ。
(文=山下絵梨)

【ファシリテーターのコメント】
少子化で国内の衰退は避けられないとされてきた育児・ベビー用品市場にあって、現在は「一工夫ある商品が売れている」(ユニ・チャーム)。高付加価値品の販売に伴い単価の上昇も寄与すると考えられ、今後も市場は活性化しそうだ。
(日刊工業新聞第二産業部・山下絵梨)
日刊工業新聞 記者

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