感度10倍の新型望遠鏡で初期宇宙は解明なるか

感度10倍の新型望遠鏡で初期宇宙は解明なるか

 関西学院大学理工学部の松浦周二教授や宇宙航空研究開発機構(JAXA)、米国や韓国などが参画する国際研究グループは、初期宇宙の解明を目指した観測実験を2018年夏にも始める。従来比10倍の感度と2倍の観測波長範囲を持つロケット用赤外線観測望遠鏡を利用する。11月にもロケットや衛星の打ち上げ管理などに関する法律「宇宙活動法」が一部施行される予定。今後、民間や大学で観測用小型ロケットのプロジェクトが増えそうだ。

 宇宙で最初にできた星は暗すぎるため個別には観測できない。そのため暗い星々の赤外光を足しあわせた「宇宙赤外線背景放射」(CIB)を観測し、宇宙で最初に生まれた星を調べる手がかりを得る研究をしている。

 関西学院大はロケットに新型の反射望遠鏡と光学顕微鏡を搭載する。反射望遠鏡は軽量化のためアルミニウム素材を使用。観測を阻害しないよう本体から赤外線を発しない設計とする。

 地球大気の影響を受けない高度約300キロメートルまで打ち上げ、落下が始まるまでの約5分間の観測を行う予定。観測後は砂漠地などに落下させ、再利用も視野に入れる。

 同グループはすでに望遠鏡を再利用しながら4回の打ち上げに成功。星や銀河など個別の天体が写らない領域の宇宙背景放射を観測し、明るさを推算した。今回は宇宙背景放射の仕組みや明るさの要因の解明を目指す。放射が宇宙初期に起源を持つかどうかを突き止め、宇宙進化の解明につなげる。

 ロケット打ち上げはこれまでJAXAと大手企業が主体だった。最近は商用化を見据え参入する企業や研究目的の大学が増えている。打ち上げに関わることで人材育成も進む。

【ファシリテーターのコメント】
千葉工業大学工学部機械電子創成工学科の和田豊准教授らは、地球の上空100キロメートル付近に漂う数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の小さな塵を回収する装置を搭載したロケットを数年以内に打ち上げる計画。7月には宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)が民間単独では初のロケットを打ち上げた。
明 豊

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