災害大国の“命綱”、携帯各社がスマホの充電対策強化に動く

災害大国の“命綱”、携帯各社がスマホの充電対策強化に動く

 東日本大震災が発生した2011年以降に急速に普及したスマートフォン。その後起きた自然災害では、安否確認や情報収集のツールとして多くの被災者を助けてきた。災害大国の日本でスマホは“命綱”ともいえるが、必需品であるがゆえの課題も見えてきた。

 18年9月に北海道厚真町で震度7を記録した北海道胆振東部地震。北海道全域で停電が起きたことで、携帯電話各社の販売店や市役所にはスマホの充電を求める住民の長い行列ができた。待ち時間が3時間以上となる事例もあり、生活に占めるスマホの重要性が改めて示された。

 このため、携帯電話各社は無料充電体制の強化をはじめとした災害対策を相次ぎ打ち出した。NTTドコモは19年度までに200億円規模の災害対策を追加実施する。停電時でも2日間無料で充電サービスを提供できる蓄電池を5月までに全国に約2400店あるドコモショップ全店に設置する計画だ。

 自動車のバッテリーを携帯電話などの充電に使えるようにする車載インバーターもドコモショップ全店に配備する。19年度までに複数の携帯電話を充電できるマルチチャージャーも設置。太陽光発電システムもドコモショップ約1000店舗に順次設置する。小林和則災害対策室長は「蓄電池と連携し、災害時でも継続的な携帯電話充電サービスを提供できる体制を整える」と追加対策の狙いを説明する。

 ソフトバンクも3月末までに全国のソフトバンクショップとワイモバイルショップ計約3000店舗に災害対応蓄電池を設置する。ソフトバンクの全国50事業所にも充電や無料電話サービスを提供できる「避難所支援キット」を配備する。

災害後の携帯電話サービス継続に向けた取り組みも進める。NTTドコモは電源喪失後も24時間以上運用できる災害に強い中ゾーン基地局を、19年度末までに17年度末比35・7%増の2000局以上に広げる。

 KDDIは小型の携帯電話基地局を装備した飛行ロボット(ドローン)を開発し、鹿児島県の屋久島などで実証実験を行った。災害時に陸上や海上から携帯電話サービスが提供できなくなっても上空からの一時的なサービス提供が期待できる。

 被災地の様子を上空から撮影し、リアルタイムで遠隔地に映像を配信する機能もある。従来の100倍の高速通信が可能な第5世代通信(5G)を使った災害対策も今後期待できそうだ。
(文=水嶋真人)


関連記事

おすすめ情報

ニュースイッチの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

経済 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

経済 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索