キヤノンが新製品で「スマホとレンズ交換式カメラの間」を狙うワケ

キヤノンが新製品で「スマホとレンズ交換式カメラの間」を狙うワケ

市場活性化へ年内投入
 キヤノンは若年層にターゲットを絞った新たなデジタルカメラのシリーズを早ければ年内に国内外に投入する。液晶画面がなく、接続したスマートフォンで撮影画像を見るカメラや、焦点距離を瞬時に切り替えられる小型カメラ、自動追尾機能を搭載したカメラなどを予定。価格は液晶画面のないカメラが1万円強(100ドル前後)の見込み。スマホの普及でデジカメ市場が成熟化する中、年齢層が高いデジカメ購入者の裾野を若年層に広げ、市場活性化を狙う。

 液晶画面がない小型カメラ「アウトドアアクティビティカメラ」は、撮影した画像をスマホに接続して確認する。カラビナ(衣服やかばんに付けるための金具)付きで持ち運びしやすくする。野外の撮影で「スマホを傷つけたくない」といった需要に応える。企業やスポーツチームの限定モデルの展開も視野に入れる。この小型カメラをはじめとした一部製品は「早いうちに出す予定で準備を進めている」(戸倉剛常務執行役員イメージコミュニケーション事業本部長)と指摘する。

 その他にも、レンズの焦点距離100ミリメートルと400ミリメートルを瞬時に切り替えて撮影できる手のひらサイズのカメラや、音声認識と自動追尾機能を搭載した置き型カメラ、子どもに撮影する対象物などの指令を出して撮影の楽しみを訴求する子ども向けカメラなどの投入を予定する。

 野外や競技場などで「スマホを使いたくない」「思うように撮影できない環境」での利用を想定した製品として展開する方針。新製品は「スマホとレンズ交換式カメラの間に位置する。コンパクトデジカメとは異なる目的やスタイルを持つ新ジャンルのカメラとして力を入れたい」(同)とした。

 カメラ映像機器工業会(CIPA)の調査によると、日本のデジカメの購入者のうち30歳未満が占める割合はわずか9%にとどまる。会員制交流サイト(SNS)の普及で撮影に興味を持つ若年層を意識し、新製品でカメラ需要の掘り起こしを図る。世界的にもスマホが普及し、若年層ほどカメラ離れが進む傾向がある。





【ファシリテーターのコメント】
「EOS R」シリーズをはじめ既存製品の拡充を重要なテーマに掲げる同社ですが、新製品による顧客層の拡大にかける熱量も大きいです。若年層の開拓は業界全体の課題の一つだと思うのですが、他社がどのように動くのか動向が気になります。
国広 伽奈子


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