人口減少と高齢化が進む日本では労働の希少性が一層高まり、より効率的な働き方を追求する必要がある―。内閣府がまとめた「日本経済2019―20」(ミニ経済白書)はこう提言している。

有給休暇取得の義務化や残業時間規制など働き方改革が進められており、年間1時間弱だった所定内労働時間の前年比減少幅は19年に3時間程度へと広がった。業種別寄与度は雇用者数の多い非製造業など全業種にわたって減少に寄与した。

一方、所定外労働時間は建設業など一部非製造業は増加したものの、製造業は減少に寄与した。製造業での所定外労働時間は鉱工業生産と高い相関関係にあり、景気要因での変動がうかがえる。

長時間労働者の人数と比率は減少傾向にある。その背景には残業の事前申告制と、業務効率化や省力化投資など企業の取り組みがある。1人当たりの労働時間は減少傾向にあるが、一般労働者では横ばいか若干の減少で、パートタイム労働者は短時間化している。

1日当たり労働時間の長い国や地域では、労働生産性が低いとされる。経済協力開発機構(OECD)加盟国の調査で労働時間短縮が生産性上昇に寄与した国は多く、「日本でも時短を実現させながら生産性を高めることは可能」と報告書は指摘する。