いけうち(大阪市西区、中井志郎社長、06・6538・1075)は、畜舎冷房装置システム「クールペスコン」を拡販する。2025年9月期に、売上高を現状比5倍の10億円に引き上げる。同装置は、霧の噴霧による畜舎の冷房と除菌、消臭などを自動化し、省力化にも役立つ。今後、殺菌・消臭などのクリーン事業や農業関連のアグロ事業を成長分野と位置付け、同装置を軸に訴求していく。

クールペスコンは、いけうちの強みである細かい霧がつくれるノズルを畜舎冷房に応用した装置。平均粒子径10マイクロ―30マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の微細な霧で、ぬれないのが特徴。この霧の気化熱により、夏場は周辺温度を平均5度C低下させられる。

酪農業者にとって、夏場は暑熱ストレスによる搾乳量の減少が悩みの種となっている。ミストによる冷房方法もあるが、牛の体や寝床がぬれて細菌が発生し、病気になるケースも少なくないという。

牛の体や畜舎内設備をぬらさず、暑熱対策や薬液噴霧による害虫対策ができるため、牛の体調管理や従業員の作業負担軽減も期待される。

従来「ぬれない霧」は、高速道路や商業施設などで展開していた。屋外で人を冷やす霧の技術を、酪農業者にも取り入れられないかという問い合わせから事業が始まった。

同社は、会社全体の25年9月期の売上高目標を100億円に設定し、これまでのノズル単体売りからシステムとセットにした販売に転換している。