アジア最後のフロンティアといわれるミャンマーにも、コロナウイルス感染拡大が影を落とす。

ミャンマーでは、スズキやトヨタ自動車が新車販売を本格的に開始。保険、整備・ロードサービスなど関連産業が本格稼働するはずだった。“コロナショック”でミャンマーの経済活動はほぼ停止した。

ミャンマーでは日本車人気が高く、右側通行にもかかわらず右ハンドルの日本製中古車が多い。経済発展やミャンマー政府の左ハンドル車普及政策で、最近は日系メーカーの左ハンドルの新車が売れ出し、新車市場拡大へ期待が高まったところに感染拡大が襲った。

気がかりなのはミャンマーの脆(ぜいじゃく)な医療体制。日本人飲食業者は見切りをつけて店を畳み、帰国し始めている。感染におびえながらも一時帰国できない日本人経営者もいる。「帰国すればミャンマーにいつ戻れるかわからず、廃業に追い込まれる」との不安からだ。

ミャンマーに拠点を移し、日本車メーカーにサービスを提供するある経営者は「外から見ると日本は恵まれているよ」と寂しげに話す。日本政府の企業への助成金などは、海外にいる彼らには無縁のもの。不安の中、経済活動が復活するまで自力で乗り越えなければならない。