不二サッシは米軍のテロ対策向けに開発した特殊な窓サッシについて、新たな用途拡大に乗り出す。同サッシは台風に耐える既存の高強度な窓サッシよりも一段と強度を高めた製品で、一定の爆発物にも耐える設計。沖縄をはじめ国内の米軍基地に納入済み。今後は異業種や大学などと連携し、爆発が懸念される水素ステーションの建物や特殊空間にある宇宙分野などに提案し、同サッシの事業拡大を目指す。

テロ対策を施した窓サッシは、トリニトロトルエン(TNT)爆弾による自爆テロなどを想定し、建物付近でテロが起きても窓に取り付けたガラス付きサッシが割れにくい設計にした。台風や豪雨など自然災害に対応した既存の高強度サッシよりも、「サッシと窓、サッシとガラスの接合部分の設計を大幅に見直した」(土井和之執行役員)ことで、瞬時に爆発的な威力が加わっても壊れにくくしたという。

具体的な強度は米軍との守秘義務で非開示だが、米テキサス州にある軍事コンサルティング会社の試験場で評価試験を重ね、米軍の想定するテロにも耐える製品と“お墨付き”を得た。不二サッシはテロ対策以外の用途も見込めると見て「オープンイノベーション形式で連携相手を募りたい」(土井執行役員)としている。

新型コロナウイルス収束後は環境対策とセットの経済再生「グリーン・リカバリー」を促す動きが世界の流れになりつつあり、新エネルギー関連として「水素エネルギーが有力」(同)とみている。また特殊な強度を生かして「宇宙分野での利用も模索したい」(同)という。

不二サッシはこれまでにもオープンイノベーションを推進しており、熊本大学とは高強度マグネシウム合金の大型化技術の開発で連携した実績がある。