トヨタ自動車の国内生産が回復基調を鮮明にしている。2020年8―10月の国内生産計画は、6月時点の計画から5%以上、上振れることが分かった。すでに8月の稼働はほぼ年初計画並みに戻っており、9月、10月も9割以上の稼働率を維持する見通し。国内販売が持ち直しつつあることに加え、中国や米国でも新車販売が好調に推移しており、輸出分も生産回復に寄与しているとみられる。

トヨタが新たに示した計画では、国内の生産台数は8月に月産約20万台、9月に同31万台、10月に同29万台を見込む。スポーツ多目的車(SUV)「RAV4」の販売が好調で、6月に発売したSUV「ハリアー」も発売1カ月で当初計画の14倍超を受注した。

トヨタは新型コロナウイルスの影響で4月以降、国内で生産調整を実施。6月の国内生産台数は年初計画比4割減だったが、中国市場の立ち上がりもあり7月は1割減まで改善。8月以降は年初計画の水準にほぼ達する見通しだ。複数のサプライヤーは「リーマン・ショックや東日本大震災の時と比べて回復が早い」と指摘。部品メーカー幹部は「トヨタの底力を感じる」と話す。トヨタは21年3月期の営業利益予想を5000億円とし、今後、4―6月の落ち込みをどこまでカバーできるかが注目される。


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