タッチ決済対応のクレジットカードや同カードを設定したスマートフォンを使った乗車サービスが広がっている。東急電鉄は15日からタッチ決済を使った後払い乗車の実証実験を開始。京浜急行電鉄は都営地下鉄と連携し、2024年内に実証実験を始める。事前に切符を買わずに乗車でき、沿線住民やインバウンド(訪日外国人)のスムーズな乗車につながると期待される。

東急電鉄は世田谷線を除く東急線全駅で、タッチ決済を使った後払い乗車サービスの実証実験を開始した。東急線内限定で相互直通運転を行う他社線は対象外。同社は23年夏から1日乗車券などを購入し、タッチ決済対応カードで改札機を通過するサービスを提供しており、後払い乗車の追加でさらなる利便性向上を狙う。

京急は羽田空港第1・第2ターミナル駅などの空港線や京急蒲田駅、品川駅、横浜駅といった一部の駅で、都営地下鉄は浅草線と大江戸線の合計20駅程度でタッチ決済乗車の実証実験を行う。事業者間でのタッチ決済乗車の相互利用は首都圏で初めてとなる。

タッチ決済乗車は海外で広がっており、インバウンド観光客にもなじみがある。首都圏の鉄道各社が実証実験を行っている。