ニトリが店舗を“都心型”へ。価格訴求だけからの転換狙う

ニトリが店舗を“都心型”へ。価格訴求だけからの転換狙う

 ニトリ(札幌市北区、白井俊之社長)が、デザインと立地の両面から、店舗の都心型へのシフトを進めている。2018年2月末までに80億円を投じ、地方の大型店舗約60店を、店舗や商品のデザイン性を高めた都市型のスタイルに改装する。百貨店やターミナル駅周辺への出店も増やしており好調だ。同社は価格訴求だけではない売り出し方で、攻勢を強める。

 「百貨店は自社の取扱品の関係もあり、私たちのような専門店を認めがたい。東武(百貨店)さんは全体を見て英断してくれた。期待に応えないといけない」。15日、東武百貨店池袋店(東京都豊島区)内の開業にあたり、ニトリホールディングス(HD)の似鳥昭雄会長はこう語り、笑みを浮かべた。

 ニトリが百貨店への出店を始めたのは15年4月。プランタン銀座(現マロニエゲート銀座2、東京都中央区)内に開業した。「赤字でも良いと考え、都会に合うおしゃれな商品を開発し並べた」(似鳥会長)ところ、売上高が目標に対して5割以上増えるなど好調だった。

 このため、改装開店したマロニエゲート銀座2の店舗は15日に、店舗面積を2倍強の約3000平方メートルに拡張し新装した。

 百貨店への出店について似鳥会長は「百貨店は40代以降、我々は20―30代の顧客が多い」ことから、互いの客層の違いを補完し合い、裾野の拡大に寄与すると見る。

 16年12月に新宿タカシマヤタイムズスクエア(東京都渋谷区)内に開業後、タイムズスクエア全体の客数が1割以上伸びたという。

 都心の店舗は賃料などとの兼ね合いで、在庫を置くスペースが小さい。そこで、配送品は店舗在庫ではなく、インターネット通信販売の発送センターから出荷する仕組みも導入した。

 渋谷駅近郊では16年9月に東急百貨店東横店(東京都渋谷区)に小型店「デコホーム」を設けたほか、17年初夏に大型店を開業する予定だ。

 地方や郊外の店舗は、低価格帯を中心としたベーシックなデザインの商品が主。だが、都心店は間接照明や木目の床を導入し、カーテンの品ぞろえを充実するなど、華やかな雰囲気を重視している。

 一方、店舗面積が5000平方メートル程度の大型地方店は、改装を進める。これまでの改装は年10店舗ペースだったが、過去最大規模の投資で、「全国で(都市型のおしゃれな)雰囲気を味わえるようにしたい」(似鳥会長)考えだ。
(文=江上佑美子)


【ファシリテーターのコメント】
ニトリは都市部への出店を強化している。都市部は賃料との関係から大型の売り場面積は確保しづらいが、それを補完するのが、ネットの在庫。家具インテリア専門店大型家具も少なくない。今後、ネットと店舗を連動させた売り方が勝負になりそうだ。


森谷 信雄

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