富士フイルムが東南アジアで仕掛ける”自撮りミラーレス"

富士フイルムが東南アジアで仕掛ける”自撮りミラーレス

 富士フイルムは、タイ、インドネシアなど東南アジア諸国連合(ASEAN)地域で、ミラーレスカメラの再現性や高い画質、使い勝手の良さを“体感”できるショールームを積極展開する。ターゲットは、会員制交流サイト(SNS)を利用する若い女性。現地でブームを巻き起こしている「自撮り」を足がかりに、スマートフォンよりも優れる仕上がり品質を訴求。カメラをより身近に感じてもらうとともに、写真を楽しむ文化を育む。

 ショールーム開設のきっかけは、2013年に発売した入門機種「X―A1」で開いた体験イベントだ。ASEAN市場に浸透させるアプローチを模索していたところ、タイ法人の若手女性社員が利用シーンの一つとして自撮りに着目。A1で撮った写真を投稿すると「どうすればこんなキレイな写真が?と評判になった」(光学・電子映像事業部の鵜殿真一郎統括マネージャー)と振り返る。

 体験イベントでは、こうして惹きつけられた「スマホでの撮影が当たり前のユーザー」(鵜殿マネージャー)一人ひとりに実機を貸与。肌の色への再現性や夜景対応といったこだわりの性能に、会場は女性たちの熱気と歓声に包まれたという。

 液晶モニターの角度を調節したり、スマホやタブレット端末にすぐ画像を送れたりする使いやすさも、SNSに熱中する若い女性の心をガッチリつかんだ。

 とはいえ、SNSや自撮りはASEAN全域で流行しているわけではない。そこで、富士フイルムが打ち出した次の手が、著名人にアピールしてもらう「インフルエンサー」戦略。

 若い女性に人気のモデルやタレントがミラーレスカメラで写真を撮り、それをブログなどに掲載してもらう仕組みだ。影響力は絶大で「憧れの存在と同じことをしたい、と体験イベントに集まってくれる」(同)という。

 ショールームは実機に気軽に触れる「タッチ&トライ」とギャラリー、セミナースペースなどで構成。タイを皮切りに、現在はインドネシア、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポールの6カ国に7拠点を置くまで広がった。

 月1、2回開く体験イベントは毎回15―20人の定員を上回る応募があり、抽選するほどの盛況。参加者の約1割が、一定期間内に購入しているという感触もある。

 各拠点とも販売はもちろん、ユーザーの生の声を吸収する場としても存在感を放つ。鵜殿マネージャーは「最新機種のX―A3にはデザインや機能への要望を詰め込んだ」と胸を張る。
(文=堀田創平)

【ファシリテーターのコメント】
実は、現地法人や現地販売店のスタッフにとっては“技能向上の最前線”としての顔も。鵜殿マネージャーは「お客さまとのコミュニケーションを通じて知識を深め、スタッフも成長する」と、思わぬ効果に目を細める。
(日刊工業新聞第二産業部・堀田創平)
日刊工業新聞 記者

関連記事

おすすめ情報

ニュースイッチの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

経済 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

経済 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索