増え続ける美容室。でも足下は?

 「美容室の業界は、今年に入り急に冷え込んだ」と話すのは、日華化学社長の江守康昌さん。美容室はヘアケア商品などの主力需要先だけに、市場の変調に首をかしげる。

 女性が美容室にかける費用の節約志向からか、「来店の頻度が下がり、高級品が売れない」。ヘアカラーの流行も、美容室での手入れが少なく済む、暗めが増えたという。

 ただ、江守さんの表情は暗くはない。「多様化戦略が実を結び、当社は影響を免れた。美容室とともに市場活性化に取り組む。今度出す新商品をお楽しみに」とにやり。
日刊工業新聞2017年8月7日

カネボウ化粧品、顧客に似合う髪色提案
 カネボウ化粧品が“自分に似合う白髪染めの色”を顧客に提案するヘアカラーカウンセリングを展開している。店頭の美容機器を使って、顧客一人ひとりの肌の色や白髪の割合、髪の状態などに合わせたカラーを診断している。40代以降の髪悩みのひとつに白髪があるが、自宅での白髪染めに不安を感じる顧客は多い。こうしたニーズに対応し顧客満足度の向上を目指す。

 ヘアブランド「リクイール」からヘアカラー「リクイール エッセンスグローカラー(医薬部外品)」を7月に発売した。同社調査では、40代以降の女性の約6割が定期的に白髪染めをしており、そのうち77%以上が自宅で白髪染めをすることがあるものの、色選びや仕上がりに不安や悩みがあることが分かった。これらに対応したヘアカラーのニーズがあると判断。新商品の発売に当たり、「自分に似合う色で白髪染めをしたい」というニーズに対応したヘアカラーカウンセリングを開発した。

 リクイールの強みは皮膚科学研究に基づくカウンセリングブランドであるということ。店頭では美容部員が美容機器を活用してヘアカラーカウンセリングを無料で実施しており「満足度やリピートに大きく寄与している」(カウンセリングブランドグループの鈴木佐恵子部長)。

 エッセンスグローカラーは、肌の色や白髪の割合、髪の状態などから色相と明度を掛け合わせて、顧客一人ひとりに似合うカラーを診断。全10色から最適なカラーを提案する。きれいに染められるこつをアドバイスするほか、さらに「ヘアの色に合ったメークやスキンケアの提案も可能」(同)だ。顧客に最適な美容方法を組み合わせて提案するカウンセリングで、その人に合った魅力を総合的に引き出す戦略だ。

 色の設計に当たっては、ナチュラルブラウンをベースに肌の色との調和を考慮した。植物由来の保湿成分としてアボカドオイルなどを配合し、ダメージを補修。3剤タイプのクリームヘアカラーで艶やかな美しい髪色に染めることができる。12月までの販売計画は17万個。顧客一人ひとりの美しさを最大限引き出すカウンセリングで、今後も顧客満足を追求する。

(文=山下絵梨)
日刊工業新聞2017年8月4日

【ファシリテーターのコメント】
厚生労働省の統計によると、美容室の店舗数は長らく右肩上がりが続いている。このところ毎年3000店ずつ増えている計算で、2015年度末で24万店超。近所で美容室ばっかりオープンしているという印象はまるきり見当外れでもなかった。ただ低価格な店も増え、全体としては儲かっていないのかも知れない。理容店しか行ったことのない身にとっては、正直よく分からないのですが・・。
尾本 憲由

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