「悟空vsキン肉マン」ドリンク剤、80年代アニメボトルで需要喚起へ

「悟空vsキン肉マン」ドリンク剤、80年代アニメボトルで需要喚起へ

 製薬企業がドリンク剤や清涼飲料水のパッケージに有名なアニメのキャラクターを表示する大胆な販売促進策を展開している。大正製薬が『ドラゴンボール』、常盤薬品工業(大阪市中央区)が『キン肉マン』のキャラを採用。いずれも1980年代に人気を博した作品だが、2社が標的とする顧客の属性はそれぞれ微妙に異なる。きめ細かいマーケティングで製品の需要喚起につなげられるか注目される。

 大正製薬は1日、ドリンク剤「リポビタンD×ドラゴンボール 限定デザインボトル」を発売した。瓶のラベルにドラゴンボールのキャラを描いた。「過去の限定ボトルに比べても出足が好調」(広報)としている。

 キャラは主人公である孫悟空をはじめ、ベジータ、トランクス、人造人間18号、フリーザの5通り。20―30代の男女を取り込むことを念頭に“人選”をしたという。

 外装裏側のバーコード部分でも、悟空が必殺技の「かめはめ波」を放った姿をデザインするという遊び心をみせた。

 常盤薬品工業は7月から、カフェインやアミノ酸などを配合した清涼飲料水「眠眠打破」シリーズのボトルにキン肉マンのキャラを登場させた。

 主人公のキン肉マンのほか、テリーマンやラーメンマンなど8通りがある。この作品を選んだのは、「ターゲットの30―40代男性が子どものころに親しんだ」(同社)ためだ。

 両社はこれまで販促でアニメを活用したことはあるものの、リポビタンDや眠眠打破のラベルにアニメのキャラを描いたのは初めてだ。

 例えば大正製薬は14年11月に『進撃の巨人』とのコラボレーション企画を実施したが、定番商品を買うとおまけとして同作に関する数量限定グッズがもらえるという内容だった。今回はより踏み込んだ施策を展開したと言える。

 背景には、競争激化などに伴う販売の伸び悩みがある。大正製薬は近年、リポビタンDの低落傾向が続いており、17年4―6月期における同製品の売上高は前年同期比6・6%減の95億円だった。

 常盤薬品工業は眠眠打破シリーズの売上高を開示していないが、「この数年横ばい」という。成長基調への回帰には新規顧客の開拓が欠かせない。
(文=斎藤弘和)

【ファシリテーターのコメント】
アニメは過去の作品でも根強い固定ファンがいることが少なくないため、同様の動きが他メーカーにも広がる可能性はある。まずは標的の顧客層を明確に設定し、それに合った作品を選ぶことが重要になりそうだ。
(日刊工業新聞第二産業部・斎藤弘和)
日刊工業新聞 記者

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