「同じ住所の250世帯」に新住所

”同じ住所の250世帯”に新しい住所 岐阜

岐阜市では、戦後の混乱期以降およそ70年にわたっておよそ250世帯が、全く同じ住所となっている地区がありましたが、住民生活の一部に混乱が生じているとして、新たに建物ごとの住所が割りふられ、12日告示されました。

岐阜市の鷺山地区では、およそ250世帯が「鷺山1769番地2」という全く同じ住所になっていました。

戦後の混乱が続く昭和25年ごろに市が復興住宅を建てた際、建設や入居を急いだためだということです。

以後、この状態がおよそ70年続き、郵便物が別の家に届けられたり、消防車や救急車などを呼ぶ際に場所を伝えにくかったり、住民生活の一部に混乱が生じていたということです。

このため、岐阜市は、土地の登記を変更せずに建物ごとに番号を割りふる作業を進めていました。

新しい住所は「鷺山南何番何号」と表示され、12日朝、市の職員が、住所が書かれた用紙を市役所の前に告示しました。

岐阜市市民課の中村公一さんは「長年、先輩から引き継いできた懸案事項で、住民の皆さんには不便をおかけしてきましたが、ようやく解決することになってうれしく思います」と話していました。

新住所に変更されるのは、来年2月4日で、市は、2月10日に地区の公民館で一斉に運転免許証の住所変更手続きを行うことにしています。
【住民「宅配業者 困っていた」「定着まで時間かかるか」】鷺山地区ではこの間、住民自身が工夫して混乱を最小限に抑えてきました。新しい住所が割りふられたことについて、住民からは、安どの声とともに、慣れ親しんだ住所が変わることへの不安の声も聞かれました。

76歳の女性は「宅配業者の人が場所がわからず困っているのをよく見かけたので、新しい住所になってよかったと思います」と話していました。

一方、70歳の女性は「今までの住所でずっとやって来たので、新しい住所で人に道を聞かれた時にスムーズに答えられるか不安です」と話していました。

また、78歳の男性は「住んでいる私たちは自治会名で区別していて、それほど不便を感じていませんでした。新しい住所が決まっても、定着するまでに時間がかかるのではないでしょうか」と話していました。
【住民生活への影響】この地域では、郵便物が別の家に届けられたり、緊急車両を呼ぶのに時間がかかったりするなどの課題を抱えてきました。

住民たちは「岐阜市鷺山若水町」などと正式な住所ではない自治会名を組み合わせて郵便ポストに表示し、自分たちで、混乱を避ける努力を重ねてきました。

また、岐阜市消防本部も、住所だけではすぐ現場を特定できないため、通報があれば住人の名前なども聞いて、消防車や救急車などを迅速に派遣できるようにしてきたということです。

影響は宅配ピザの会社にも及んでいました。出来たてのピザをスムーズに届けられるよう、この地域の人から注文があった際は、住所だけでなく目印になる建物を聞いたり、行き方を詳しく確認したりすることを従業員に徹底してきたということです。
【なぜ全く同じ住所に?】250世帯が全く同じ住所になっていた地区は、東西およそ500メートル、サッカーのグラウンド5個分よりも広い範囲でした。

岐阜市によりますと、ここはもともと、「長良古々川」という川の河川敷でした。

戦後まもなく、住宅難の解消を目指し市が土地を取得して復興住宅を建設。

しかし、当時は戦後の混乱期で、建設や入居を優先させ地番を変更しなかったため、全く同じ住所表示になってしまい、その状態がおよそ70年にわたって続いてきました。


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