安倍総理大臣は北朝鮮による拉致被害者の家族らと面会し、有本恵子さんの母親・嘉代子さんが今月3日に亡くなったことに、1日も早い解決への思いを新たにしたとして、日朝首脳会談の実現も含め、あらゆる手段を尽くす考えを強調しました。

安倍総理大臣は総理大臣官邸で、拉致問題担当大臣を兼務する菅官房長官とともに、拉致被害者の家族会代表の飯塚繁雄さん、今月3日に妻の嘉代子さんを亡くした有本恵子さんの父親、明弘さんらと面会しました。

この中で安倍総理大臣は、有本嘉代子さんが亡くなったことについて「父の安倍晋太郎の秘書を務めていた時からのつきあいであり、ともに戦ってきた。すでに家族の中で多くの方が鬼籍に入られており、1日も早く問題を解決しなければならないという思いを新たにした」と述べました。

そして「解決には国際的な連携が不可欠だが、基本的には日本の問題だ」と述べたうえで、問題解決に向けて、日朝首脳会談の実現も含め、あらゆる手段を尽くす考えを強調しました。

これに対し、飯塚さんは「ぶれることなく、チャンスを絶対に逃さず、拉致被害者が全員帰ってくるように対応をお願いしたい。私たちもだんだん年をとっていくが、期待しながら、注視していく」と述べました。
【拉致家族が早期帰国を要請】北朝鮮による拉致被害者の家族が安倍総理大臣と面会し、今月、拉致被害者の有本恵子さんの母親が亡くなったことを念頭に、一刻も早く肉親と再会できるよう政府の取り組みを強く求めました。

面会には拉致被害者の家族会代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さんをはじめ、有本恵子さんの父親で今月3日に妻の嘉代子さんを亡くした明弘さんらが出席しました。

はじめに安倍総理大臣が「有本嘉代子さんが逝去され、心からご冥福をお祈りします。すでにほかのご家族で亡くなられた方もおり、1日も早く解決しなければならないと思いを新たにしました」と述べました。

これに対し、飯塚さんは「私たちも年をとっていきます。被害者全員が一刻も早く帰国できるよう対応をお願いしたい」と述べ、肉親との再会が実現するよう政府の取り組みを強く求めました。

家族会はことし、すべての被害者を一刻も早く帰国させるよう北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長に決断を迫っていくとともに、政府にすべての被害者の帰国という条件を下げることなく取り組むよう求めていく方針です。

面会の後、有本さんは「妻はあと半年ほどは大丈夫かと思っていましたが、思ったより早く亡くなってしまい、かわいそうです」と話しました。

また飯塚さんは「日本が主体となって取り組んでいくと繰り返し言っていただいたので注視していきたい」と話しました。