中国内陸部の湖北省武漢で確認されている原因不明の肺炎の患者について、地元当局は患者の中に夫婦で発症しているケースがあることを明らかにし「限定的だが、ヒトからヒトに感染する可能性は排除できない」と指摘しています。

中国内陸部の湖北省武漢では、先月以降、原因不明の肺炎の患者が相次ぎ、これまでに41人の患者から新型のコロナウイルスが検出されこのうち61歳の男性1人が死亡しています。

これについて武漢の保健当局は、15日、41人の患者の中に夫婦で発症しているケースがあることを明らかにしました。

当局によりますと、夫が先に発症し、その後、妻が発症したということで、夫は患者のほとんどが関係している地元の海鮮卸売市場の従業員でしたが、妻はこの市場に行ったことがなかったということです。

このため地元当局は「限定的だが、ヒトからヒトに感染する可能性は排除できない」と指摘しています。

ただ、今のところ感染は地域で広がっておらずヒトからヒトに感染するリスクは比較的低いとも指摘していて、引き続き、調査を進めるとしています。
【「むやみに恐れることはない」】中国内陸部の湖北省武漢で確認された肺炎について、地元の保健当局が「限定的だがヒトからヒトに感染する可能性は排除できない」と指摘したことについて、感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「長時間一緒に過ごす夫婦という極めて限定的な状況下での報告であり、現時点でヒトからヒトに次々に感染して拡大するとは考えにくい」と話しています。

日本国内では、通常の対応を特に変える必要はなく「むやみに恐れることはない」としています。

その一方で、肺炎の患者から検出されている新型のコロナウイルスの性質は、まだ十分に分かっていないとして「今後、同様の事例や別の地域で患者が出ないかなど最新の情報に常に注意する必要はある」と指摘しています。

また、仕事や観光で武漢を訪れる際には「生きた動物と接触する可能性のある場所や、人混みを極力避けるほか、手洗いを徹底してほしい。帰国後に、万が一発熱やせきなど体調に異常を感じたら、速やかに医療機関を受診して武漢にいたことを伝えたうえで治療を受けてほしい」と呼びかけています。