新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻な中国湖北省の武漢の現状を取材し、SNS上に動画を投稿していた元弁護士の男性が1週間前から連絡が取れない状態が続き、当局に拘束されたか、強制的に隔離されているものと見られています。

消息が分からなくなっているのは北京在住の元弁護士、陳秋実さん(34)です。

陳さんはふだん市民ジャーナリストを名乗って社会問題などを取材し、動画をネット上に投稿する活動をしていて、先月24日に武漢が封鎖される前の最後の列車に乗って現地入りしました。

現地からの報道が規制されるなか、陳さんは病院で患者が長い列に並んでいる様子などを動画で撮影し、中国のネット規制をくぐり抜ける特殊な方法でツイッターやユーチューブで発信を続けていました。

しかし1週間前の今月6日を最後に投稿が途絶え、陳さんの家族や友人によりますと、電話にも出ないことから、当局に拘束されたか、強制的に隔離されたと見られるということです。

陳さんの母親はツイッター上で「皆さん、どうか息子がどこにいるのかわかったら、教えてください」などと訴えています。

中国政府は国を挙げて感染拡大を抑え込む方針を打ち出す一方で、ネットやSNSで窮状を訴える市民の投稿を規制したり、当局の対応を批判する市民を摘発したりするなど、情報統制を強めています。