11日、虚血性心不全のため亡くなった野村克也さん(享年84)。昨年12月28日放送のNHKスペシャル「令和家族 幸せ探す人たち」で野村さんと対談した脚本家の橋田寿賀子さん(94)は、「奥さま(故・野村沙知代さん)と同じところにいらっしゃって、今はお幸せだと思いますよ」とコメントを寄せて悼んだ。

 対談で野村さんは「一人になったら寂しいよ」と繰り返していたそうだが、橋田さんはサッチーの代わりに野村さんに“喝”を入れるようなメッセージを「週刊女性」(2月11日号)の連載エッセーでつづっている。

〈南海ホークスのファンで野村さんには現役時代から憧れていた〉としつつ、対談で初めて会った野村さんの印象について、〈『男はひとりになると、どうしようもないな』しかおっしゃらない。そればかり繰り返されるので間が持たず結局、私ひとりがベラベラしゃべることになってしまった。憧れた人がこんなに覇気がなかったとは……ガッカリ〉と酷評した。

「エッセーでの“ノムさん評”は厳しめでしたが、じっくり読むと橋田さんの温かい人柄が伝わってくる文章でした。野村さんに敬意を払いつつ、『いつまでも肩を落としているんじゃないの!』と人生の大先輩として励ましてあげたのだと思いました」と語るのは芸能評論家の佐々木博之氏だ。

 橋田さんはほかにも、さまざまなことを週刊女性のコラムで指摘している。例えば、1月28日号では首相主催の「桜を見る会」について〈誰も納得のいかないやり口でシラを切り続けている安倍政権には、うんざりする思いだ〉とバッサリ。ホテルニューオータニの対応についても〈『橋田賞』授賞式および、そのパーティーの会場として毎年使わせてもらっているけれど、立食パーティーでも、ひとり5千円ではとてもすませられない〉と指摘した。

「週刊文春」(19年10月10日号)が“スクープ”扱いで報じた、えなりかずき(35)と泉ピン子(72)の「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)での“共演NG”の話も、もともとは橋田さんがコラムで明かしたものだ。

「希代のヒットメーカーだけあって、橋田さんには何事にも流されず、世の中の事象を見極めることができる確かな目があるのでしょう。その上で自分が納得できないことがあると、“これはおかしい”と歯に衣着せぬ物言いではっきりと指摘される。大御所だからできる面もあるかもしれませんが、今の時代にとても貴重な存在だと思います」(佐々木博之氏)

 テレビで「思い残すことはない」と漏らす橋田さんだが、まだまだ現役のまま無双ぶりを発揮していってもらいたいものだ。