【コトブキツカサの映画処方箋】

 映画パーソナリティー&映画心理カウンセラーのコトブキツカサが“今、旬な”人々に映画を処方して、より良い日々を送っていただこうという勝手なコラム。

“番長”のニックネームで愛されてきた球界のレジェンド・清原和博。最近では厚労省のイベントに2年連続でゲスト登壇し、覚醒剤経験者として薬物の恐怖について語り、更生への道を歩んでいるかと思いきや、銀座で泥酔。乱闘騒ぎを起こしていました。

 そんなお騒がせ清原氏に処方したい映画は「路上のソリスト」(ジョー・ライト監督)という作品です。本作は、新聞記者のスティーブ(ロバート・ダウニー・Jr)が、ホームレスの音楽家ナサニエル(ジェイミー・フォックス)を更生させる実話を基にした物語。人生に迷うスティーブは、ジュリアード音楽院で学んだホームレス・ナサニエルに出会う。記者として最初はオイシイ取材対象を見つけたと思ったのですが、彼の音楽的才能に惚れ込み、更生させようと試みます。一見すると、スティーブが一方的にナサニエルを援助しているようですが、実は、お互いが「自分は他人から必要とされている」と支え合うことで互いに生きる光を見つけるところが作品のキモになっています。

 今回、僕が最も注目してもらいたいのが、主人公スティーブを演じたロバート・ダウニー・Jrです。彼は5歳から子役で活躍すると同時に、子供の頃からドラッグを常用、アルコール依存症にも陥り、何度も逮捕された経験の持ち主。

 しかし、彼を支える友人たちのおかげで立ち直り、今ではハリウッドでトップクラスのマネーメーキングスターになりました。彼もまた、慈善活動を行い、皆に希望を与える存在になっています。

「路上のソリスト」は、人との“出会いと絆”がどん底の人生をも最上に変えることを示しています。清原氏にも、ぜひ本作のように人生の復活を遂げていただきたいと思います。

(コトブキツカサ/映画パーソナリティー)