この春、引っ越しCMキャスティングに異変が起きている。不動産サイト・SUUMOのCMはX JAPANのYOSHIKIを起用。古代神殿跡でスーモマーチをピアノで奏でている。同じくCHINTAIでは、ホスト界の帝王・ROLAND(ローランド=27)がゴージャスな応接部屋で、若者の引っ越し相談をいつもの名言で解決。どちらも「新学期」「新生活」「親近感」「庶民的」といった従来の引っ越しのイメージとは無縁な“アンニュイセレブ”かぶりなのである。

 SUUMOは、YOSHIKI起用について「表面上はブランドイメージと相反するキャラクターながら、コアな部分で親和性のある人を起用し、いい意味でのギャップによるインパクトをもたらしたかった」(広報担当)とし、CHINTAIも、ローランドについて「ホストという少しグレーな経歴に多少の不安はあったものの、直近のテレビ番組等での名言や思いやりあふれる発言の数々に絶対的な信頼を感じ、起用に至りました。CM好感度調査の獲得ポイントが5000作品中40位と飛躍的にアップし、(ローランドを)知らない方からのクレーム増加も反響が大きかったと好意的にとらえています」(広報担当)と回答。両社ともギャップで話題性をつかむ戦略が的中したようだ。コラムニストの桧山珠美氏がこう言う。

「両社とも『あのCMにまさかの〇〇様が降臨!』という狙いだったと思いますが、細面に大きめサングラスという(私は“バッタ系”と呼んでいるのですが)キャラかぶりが相乗効果となり、ギャップより面白さが強調されたように思います。YOSHIKIさんも『元気が出るテレビ』に出演した過去もあり、もともとおちゃめな面を持ち合わせている。意図とは異なるかもしれないけどインパクトをもたらしたのは確か。今クスッと笑いをもたらせるのはこの2人なのかもしれません」

 低迷するお笑い業界の穴を埋めるのは、バッタ系“アンニュイセレブ”なのかも。