【スリムクラブ「僕らでもナンクルなりました」】#6

 内間です! 自粛期間が延長されましたが、皆さんどうお過ごしですか。時間ばかりありますが、収入がなく、ずっと家に居るので「家に存在給」を毎日分もらえたら助かるなーと思ってしまいます。

 小3の娘はもっぱら「あつまれ どうぶつの森」。無邪気に遊んでいる姿を見て、禁止事項が多い自粛生活の中でもこんなにも楽しむことが出来るんだと感心してしまうと同時に、僕のおふくろは禁止事項が多かったなと思い出されます。

 おふくろは偏見の塊で、「野球は不良がやるものだからダメ」「将棋はおじさんがやるものだからダメ」と禁止ばっかり。そんな中、ゲームウオッチがはやってた頃、それの野球ゲームがどうしても欲しくて。特別、裕福な家庭ではなかったのですが、おふくろに懇願すると、「猫背になるからダメ」と。はぁ!? その時、僕の感情リミッターが外れてしまい「ゲレン!(沖縄方言でバカの最上級) 野球ゲームが欲しい!」。初めての反抗におふくろも圧倒され「分かった。野球ゲーム買ってくるから落ち着いて」。

 胸を躍らせ待ってると、おふくろが買ってきたのはなんと巨大な「野球盤」。思ってたのとちゃう。聞くと、こっちの方が体に良い。出た! いつも僕の気持ちを見てくれない。友達とゲームを持ち寄って遊びたかったのに、携帯出来ない巨大な「野球盤」。携帯するのは引っ越しの時ぐらいだろう。2人用なのを頑張って1人でやりました。案外出来るもんですね。自分対自分。大概接戦でした(笑い)。

 でも禁止のおかげで面白いことも起きます。実はテレビも15歳まで禁止。原因は僕の視力低下。おふくろは「テレビ=目に悪い」と思った瞬間、もう見ちゃダメ! とテレビの背後に回り込みコンセントからコードを抜こうとし……いやハサミで切ってしまいました。

■15歳までテレビ禁止

 小学生にテレビ禁止はキツいですよ。学校で「昨日◯◯見た?」という話題についていけない。でもそこでテレビ禁止と言うのも恥ずかしいので、あたかも見たように振る舞う。テレビの情報は持ってないので、友達の些細な情報を頼りに答えを導き出していく。かなり難しい。刑事が事件現場で証拠を確実に拾っていくような神経が必要。だけど僕にはなかった。でもそれがよかった。

 あの時、僕が友達の前でやった渾身の「アイーン!」は、面白いからではなく本家と違ってたからウケました。僕のは、敬礼気味になってたんです。みんなからするとアレンジを加えたと。元も知らないのに。みんなに付いていこうと必死でした。不意に友達に「あんたも好きねぇ」と言われた時、「そんなに好きじゃないけど」と、まともに答えた日もありました。

 今となればあの時はあれでよかったと思います。自粛のおかげで新しい何かが生まれるかもしれません。現状に反発するのではなく、流れに身を任せてみては。

▽スリムクラブ 真栄田賢(左)、内間政成(右)。ともに1976年、沖縄県生まれ。琉球大学在学中に知り合い97年にコンビ結成。「M―1グランプリ2010」で準優勝したことをきっかけに人気上昇。しかし19年6月、いわゆる「闇営業」問題で無期限謹慎処分に。同年8月に謹慎が解け活動再開、復活をかける。