【テレビが10倍面白くなるコラム】

 家から出るなというのがまだ1カ月は続く。もう、ビールでも飲みながらテレビを見るぐらいしかやることがないが、情報番組は同じネタの繰り返し、ドラマやバラエティーは再放送や過去の映像の使い回しばかりだ。みなさん、退屈しのぎに、どんな番組を見ているのだろう。

 メディア調査会社「ビデオリサーチ」はこの4月から、これまでの世帯視聴率だけでなく、平均視聴人数を発表している。実際に何人がその番組を見ていたかという推計だ。これをもとに視聴上位を並べてみると、この1カ月で最もたくさんの人が見た番組は、4月7日のNHK「ニュース7」だった。新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言が出された夜で、1776・5万人、実に日本に住む7人に1人が見た計算になる。世帯視聴率も26・8%と高く、以後、「ニュースウオッチ9」とともに、NHKの定時ニュースが1500万人前後で並んでいる。

「真相報道バンキシャ!」(日本テレビ系)、「報道ステーション」(テレビ朝日系)、「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)など情報番組も、視聴人数1200万人以上。感染の不安から、新型コロナの情報が求められているのだろう。

 ゴールデン・プライム帯のドラマはどうか。戦国話で人気が戻った大河「麒麟がくる」は1000万人超でトップ、「特捜9」「警視庁・捜査一課長」は800万から900万人で、テレ朝系の警察シリーズは自粛騒動の真っ最中でも強い。

 春ドラマの延期や休止による代打の再放送ドラマも健闘している。「野ブタ。をプロデュース」(日テレ系)は870万人、「恋はつづくよどこまでも 胸キュン!」(TBS系)800万人、「春子の物語ハケンの品格2007特別編」(日テレ系)680万人、「下町ロケット特別総集編」(TBS系)650万人だ。世帯視聴率でも、ヒットの目安となる2ケタ台をクリアしている。

 バラエティーで最多は、「世界の果てまでイッテQ!」の4月19日放送で、1752万人が見た。以下、「行列のできる法律相談所」1402万人、「ザ!鉄腕!DASH!!」1390万人と、視聴人数でも日曜夜の日テレ系の圧勝だが、世帯視聴率では「ポツンと一軒家」(テレ朝系)が22・9%と断トツである。若い人や単身者が見ているのは「イッテQ」、中高年夫婦は「ポツン」というわけだ。

「ドラマは1000万人、バラエティーは1500万人以上ならヒットといえそうです」(テレビ雑誌編集長)

 今後は世帯視聴率より平均視聴人数が番組人気の指標になる。

(コラムニスト・海原かみな)