自分の「退職金」を把握して老後の資金計画をたてる

自分の「退職金」を把握して老後の資金計画をたてる

【55歳から始める老後破産を防ぐ知恵】(10)

 私は50代サラリーマンの家計相談に乗る際、必ずといっていいほど、ご主人の退職金について質問します。定年が近い50代後半の人には特に欠かさず聞きます。

「退職金はあるのか、ないのか」「出る場合、いくらくらい見込めるのか」――と。ですが、「金額は分からない」人が意外に多いことに驚かされています。

 平成30(2018)年の「就労条件総合調査結果の概況」によれば、大卒サラリーマンの退職金額は2329万円、高卒の場合は2198万円です(いずれも、勤続35年以上で定年退職した者。退職一時金と退職年金制度併用のケース)。企業の80.5%に支給実績があり、大企業ほど退職金の導入率が高いとしています。

 一方、中小企業はどうでしょう。「中小企業の賃金・退職金事情」によると、先の調査同様の併用モデルで、大卒1690万円、高卒1502万円――という結果が出ています。

 さて、アナタの会社はどうですか? “見当がつかない”なんて、答えるのはヤメてください。退職金は、年金、働いて得る収入と並ぶ、老後の生活資金の“3大収入”のひとつ。コレを知らなくては老後の生活が成り立ちません。会社が、国が何とかしてくれる――などと考えていたら、老後破産まっしぐらです。

 たとえば、先の支給実績モデルでいうと、自分の会社は、退職一時金だけか、あるいは確定拠出年金などの退職年金制度併用なのか――。コレを知っているだけでも、定年後の働き方が変わる人がいます。自分のことなのですから、もっと興味を持ってください。

 また、大半のサラリーマンが、退職金をアテにして住宅ローンを組んでいます。もちろん、退職金は老後資金でもあります。つまり、住宅ローンの残債を返していくら残るか、残り分は年金生活の備えになるのかなど、退職金は老後生活を左右する大事な要素。限りある資産ですから、無関心ではいられません。

 一部には退職金がないからコツコツ貯蓄してきた人もいるはず。子育てにお金がかかり、貯蓄ができなかった人もいるでしょう。こうした人も諦めないで下さい。まずは、自分ができる貯蓄目標を立ててください。それを「意識し」「状況を変えていく」ことが第一歩なのです。

 実際、50歳になってからiDeCoやNISAを使い投資を始めた人もいます。退職金代わりとは言いませんが、老後資金づくりは、実行あるのみです。

(横山光昭/家計再生コンサルタント)


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