専門家が警鐘鳴らす 箱根山は大雨の後に噴火する可能性が

専門家が警鐘鳴らす 箱根山は大雨の後に噴火する可能性が

 4年ぶりに箱根山が活動を始めた。気象庁は19日、噴火警戒レベルを、火口周辺規制を示すレベル2に引き上げた。現在も火山性地震を観測。大涌谷では噴火に伴う大きな噴石が落下する可能性があるという。また、福島県の吾妻山では5月に入ってから、火山性地震が多発している。

 気象庁のHPによれば、18世紀以降に10人以上の死者・行方不明者が出た火山災害は21件に上る。うち5月に3件が入っている。誤差の範囲内と言えなくもないが、1792年5月21日の雲仙岳(犠牲者約1万5000人)、1841年5月23日の口永良部島(噴火による村落焼亡)、1926年5月24日の十勝岳(行方不明を含む犠牲者144人)だ。

 箱根山の場合、前回の2015年は6月から7月にかけて大涌谷付近で地震が増加し、小規模な噴火が確認された。春から梅雨に移行する季節が危ないという。武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)がこう言う。

「雨が降れば地震が起きることは世界各地の研究成果として発表されています。たとえば、ポルトガル領の火山島、アゾレス諸島では雨が降ると必ず火山性地震が起きます。水が地下のひずみになっている部分に染み込むことで、地中で水蒸気爆発を起こすからです。火山のマグマの出口を開きやすくするため、噴火を誘導する可能性があります」 

 21日には、関東で今年一番の大雨が降り、神奈川県山北町の丹沢湖や箱根町などで100ミリを超えている。大量の水が箱根山に降り注いでいるわけだ。

 さらに豪雨や梅雨など雨の降るときに噴火すると被害も大きくなる。

「富士山ハザードマップ検討委員会」のデータでは、宝永噴火に匹敵する大噴火が起きた場合、被害額は約1兆1800億〜1兆5700億円だが、梅雨時には約2兆5200億円に膨らむという。雨を含んだ降灰が、大規模の土砂災害などを誘発するからだ。これからの時季は要注意だ。


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