日本の現代美術に群がる世界の富豪【鑑定士のナイショ話】

日本の現代美術に群がる世界の富豪【鑑定士のナイショ話】

【鑑定士のナイショ話】#18

 このニュースには驚いた。先月6日、香港で行われたサザビーズのオークションで美術作家・奈良美智の「ナイフ・ビハインド・バック」が2490万米ドル、つまり日本円にして約27億円で落札された。この金額は、2008年に記録した村上隆の等身大フィギュア「My Lonesome CowBoy」の約16億円を超え、日本人アーティストの最高記録となった。

 この作品は2メートル超もあり、作品のクオリティーやサイズ面からもコレクションの目玉になると思われるため、かなり激しい競り合いだったことが想像される。

 同オークションでは、草間彌生や白髪一雄ら日本人画家の作品も億超えとなり、過去のさまざまな記録を塗り替えた日となった。

 香港の学生たちのデモを尻目に、世界の富豪たちが現代美術の作品に群がるというのはいかにも現代らしい。私も美術品をなりわいにしているものの、何やら別世界での出来事のように感じる。ますます世界の所得格差は広がり、富豪たちの玩具として美術品がもてはやされている様子に、ついていけない。しかし美術品というのは、いつの時代もそんなものなんだろう。欲を出してネットオークションなどで偽物をつかまないよう気をつけてほしい。

(猪羽恵一/本郷美術骨董館 副代表)


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