2020年の教育改革について聞いたことがある人も多いだろう。20年度は小学校、21年度は中学校、22年度からは高校で、新しい学習指導要領に沿った授業が始まる。

 特に小学校では、小学校5・6年で英語(外国語)が教科に入り、「プログラミング教育」も始まる。新しい教育が始まるとなれば、それに合わせた学習を取り入れた方がよいと考える親も多い。しかし、それによって“地獄”を見る家庭も増えるのでは、というのは、自身も3人の子供を持つ家計簿&家計管理アドバイザーのあきさんだ。

 最近受けた相談はこういうものだ。50代半ばの夫婦と高校3年生の3人の家庭で、妻は専業主婦。子供が小さい頃から、教育にかけるお金は惜しまなかった。おかげで子供は有名私立中学、高校と順調に進学し、日本でもトップレベルの大学も合格圏内と担任から太鼓判を押されている。

 ところが、思ってもいなかったことが……夫の会社の業績があまり良くなく、予定していたようには給料が上がらなかったこともあり、お金が尽きてしまったのだ。

「国立大学でも金銭面で難しく、奨学金を使って入学させたいという話でした。それはいいとして、定年退職を間近に、老後の資金もゼロ。この段階では、何らかの対策を打つのは難しい」(あきさん=以下同)

 新学習指導要領の影響も受け、“学習の低年齢化”が年々進んでいるという。たとえば、従来なら小学生の英語教育といえば、英語専門の教室に通わせるといった特別なイメージがあった。しかし最近は、中学受験に英語を取り入れるところが増え、普通の塾でも英語を教えるようになった。また、中学受験をしない場合も、教育改革で中学校の英語がコミュニケーション重視の教育に変わるため、英語の学校“外”学習に関心が高まってきている。

 もし塾で英語の授業を増やすとなると、たいていの塾は「1教科に対しいくら」となっているので、月謝が増える。

「私にも中学生の子供がいますが、中学入学時点で大学生と同等の英語力を持った子供と、中学で初めて英語教育に触れた子供では、英語の成績に差がつくことは、身近で感じています。すべての教育が学校でできるならよいのですが、このような差に敏感な親は、子供が低年齢の時期から際限なく学習費を増やしていく傾向があります」

 問題は、安易に増やしすぎて収支のバランスが崩れてしまうことだ。子供の教育に力を入れることは悪いことではないが、熱心になりすぎ老後破産を招くようでは深刻な問題になりかねない。子供の教育と収支のバランスを見ながら健全な家計を保つ必要がある。