【話題の焦点】

■騒音トラブル事件が続発

 隣の部屋がうるさい。GW中の4日に東京都足立区で、5日には同江戸川区で、アパートの隣人を包丁で刺すなどするショッキングな事件が相次いだが、新型コロナ禍で“巣ごもり生活”が長引く中、騒音トラブルは人ごとではなくなってきている。

 都心のマンションでテレワークをしている美穂さん(39=仮名)には、小学生の息子がいる。

「先月、“生活音に注意してください”ってお知らせのビラがポストに入っていたんです。管理会社が全戸に配ったみたいですが、ウチのことかと思ってドキッとしました。子どもは休校にも飽きてきちゃって、狭い部屋の中を走り回ったりと、とにかくうるさい。迷惑だから静かにしなさいって怒鳴ったところで、10分と我慢できません」

 美穂さん自身もイライラが募ってきている。

 同じく都内のマンションでテレワークをしている独身の健太さん(43=仮名)は、周囲の物音に悩まされている。

「ウチは安普請なんで、昼間は階上から子どもが走り回っているようなドンドンって足音が聞こえてくるし、隣の子どもたちは最近、夜更かし癖がついたのか、深夜まで大音量でテレビを見たり、喧嘩を始めたりと、ギャアギャア騒ぎまくっている。親が注意する気配もない。気になって仕事に集中できませんよ」

 不眠症気味にもなってきたという健太さん。我慢もそろそろ限界だ。

 生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏も、こう口を揃える。

「ずっと部屋にこもっているとストレスも溜まるし、物音に対しても過敏になりがち。それがストレスになるという悪循環です。それに外出自粛が長引くにつれて、世帯ごとの生活リズムにズレが生じ始めている。とりわけ高齢者はそうでしょうが、今まで以上に早寝早起きになったり、その一方で、子どもが昼寝をするので夜更かしするようになったなんて家庭もあります。アパートやマンションなどの共同住宅では、そうした生活の“足並み”の乱れがトラブルの原因になりやすい」

 クロス・マーケティングが4月23日に発表した「新型コロナウイルスにおける自粛疲れ対策・工夫に関する調査」(全国の20〜69歳の男女2500人対象)によると、約45%が「自粛することに疲れている」と回答。緊急事態宣言前の3月調査では36%だった。もう爆発寸前という隣人がいたとしてもおかしくない。