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 ネットショップではいまだに品薄のマスクだが、大型連休明けの5月7日、東京都内の商店街にはマスクが店頭で売れ残っていた。

 東京都江戸川区の小岩駅前に広がる商店街では連休前から店頭にマスクが並び始めた。目立つのはフラワーロード商店街にある中華料理店。主力のテイクアウトの麺を押しのけてマスクが山のように並ぶ。

 地元在住の女性は「連休前に1箱3000円で並んで買いました。そのときは数箱まとめ買いをする人も何人もいました。シャープのマスクが1箱3000円ぐらいだし、この値段ならいいかなと」と話す。このお店はいまも1箱3000円で売るが、2箱で5000円という新しい価格も設定。1箱2500円への実質的な値下げだが、店頭に並ぶマスクを見ても通り過ぎる人ばかりだ。

 というのもマスク価格はここ数週間で下がり続けているからだろう。同店近くの処方箋薬局では1箱2500円。5枚300円のマスクや品薄だった携帯用アルコールジェルも並べている。

 薬局の責任者は「親会社から販売してくれと指示がきたので並べています。中国製のマスクです。連休前は3300円でした。これまで中国か韓国の会社が在庫をたくさん抱えていたのでしょうが、小売価格も下がってきたし、はき出してきているのではないか」と話す。韓国のように新型コロナウイルス感染が落ち着いてきた国ではマスク需要が落ちてきたということもあるのだろう。この数週間、小売価格は段階的に落ちている。

 同商店街では婦人服店が同じような中国製マスクを3300円で、100円ショップのダイソーが3枚100円で販売していた。

 さらに隣の商店街を歩けば10枚599円で販売する洋品店や大手量販店のドン・キホーテ・ピカソもマスクを販売するなど、品薄だった不織布マスクがそこかしこで手に入るようになっている。

 4月下旬に“マスク難民”だった日刊ゲンダイ記者は江戸川区の隣に位置する千葉県市川市のインド食材店で中国製の不織布マスクを50枚4000円で購入した。そのまま大型連休になり、母親から布マスクを送ってもらい、不織布マスクをほぼ使わずに温存してきたのだが、今や1箱2500円。価格はともかく、多くの人が感染防止のために入手できるようになることはよいことだ……。

 日本ではまだ先行き不安な新型コロナウイルス感染も、海外では規制緩和が相次いでいる。マスクの材料である不織布の原価は上がったというが、需要自体は世界的に見ればピークアウト。マスクバブルもようやく落ち着いてくれそうだ。