「こんなはずじゃなかった」――。この春、都内の大学に入学した1年生から、こんな声が漏れ始めているという。入学してはみたものの、新型コロナウイルス感染防止のため、大学の授業はずっとオンライン続き。自宅で暮らす以外の学生は慣れない1人暮らしに加え、新しい友だちもできないままだからだ。

 都内で1人暮らしする私大1年生の三島良助さん(19=仮名)がこう言う。

「正直、落ち込んでいますね。これだけオンライン授業が続くと、通信教育課程と変わらないじゃんって。何のために大学に入ったのか分からなくなります。オンライン授業で、1日何時間も1人でパソコンに向かう気分って分かります? たまりませんよ。同じような環境にある旧友とは『こんなはずじゃなかった』って互いに愚痴を言い合っています」

 コロナ禍でなければ、新入生は今ごろ、サークル活動や新しい友だちとの学生生活を楽しんでいる頃だ。しかし、今はキャンパスに足を運ぶことさえもままならないという。都内の私大に通う1年生の中里順子さん(19=仮名)は「私は、オンライン授業中は受験勉強をやり直す機会と考えています」と言い、こう続ける。

「本命に滑って今の大学に入ったためなのか、愛校心がないんですよね。新型コロナがなければ今ごろ、新しい友だちもできたりして、何となく『まあいいか』と思って過ごしていたと思うんですけれど。自室に閉じこもってオンライン授業って、去年までの受験勉強と何が変わらないのか……。それに新型コロナで、来年の大学受験は現役生よりも浪人生が有利と言われているので、焦って本命以外の大学に入る必要はなかったなあと後悔しています。どうせオンライン授業中は何をやっていても分からないので、来年、本命校に再チャレンジしたいと思って受験勉強しています。まあ、大っぴらの仮面浪人みたいなものですね」

 とにかく、元の日常生活が早く戻ってほしいと願うばかりだ。