大衆魚のサンマが1キロ当たり約4万円超――。北海道釧路市で15日、全国で初めて水揚げされた生サンマの競りで過去最高値になったと報じられ、衝撃が走っている。

 一部報道によると、十勝の広尾漁協所属の船が14日に初めて水揚げ。翌15日に釧路市の市場に運ばれたサンマはたった197匹で、歴史的不漁になったという。

 2019年のサンマ漁は全国の水揚げ量が4万トン余りで、半世紀ぶりに過去最低を更新。1匹5980円という今回の初競りについて、ネット上では早速、<サンマがマグロより高くなるのか><目黒のサンマ祭りは絶望的だ>……などの声が出ているが、このままだと、サンマは「幻の魚」になりかねない。

 果たしてサンマは庶民の手の届かない魚になってしまうのか。「国立研究開発法人水産研究・教育機構東北区水産研究所」(青森・八戸市)に聞くと、こう答えた。

「サンマ漁というのは船の大きさや漁法によって、それぞれ漁の解禁日が異なっています。今回、水揚げされたサンマは『流し網』といって、例えるなら、テニスネットを海中に入れるような規模の小さな漁法。従って、もともと水揚げが少ないのです。今後、(遠洋に出る)棒受網が解禁となり、それも小型、中型、大型船という順で漁に出ていくことになるので、今年のサンマの水揚げ量がどうなるかは、これから分かるでしょう」(担当者)

 つまり、今のサンマの超高値は、年明けのご祝儀相場の「マグロの初競り」みたいなものらしい。水揚げ量が年々、減ってきているとはいえ、いきりなり、サンマが「高級魚」とはならないようだ。