【日米通算200勝の原動力とこれまでとこれから】

 ダルビッシュ有(37=パドレス)が日本時間20日、強打のブレーブス打線を7回2安打無失点に抑えて4勝目(1敗)、史上3人目の日米通算200勝を達成した。

 目下4試合、自己最長となる計25イニング連続無失点中。5月以降はカブス、ドジャース、そしてブレーブスと、いずれも強豪相手に得点を許さず3連勝した。

 その根底にあるのは強いチームをやっつけたいという反骨心だ。昨年暮れ、自身の音声配信サービスでファンからの質問に応答。大谷翔平(29)と山本由伸(25)が、パドレスと同地区のドジャースに移籍したことについてこう言った。

「ドジャースの良さは分かっている。だから倒したいですし、いつも燃える」「大谷くんも山本くんも、もしパドレスが契約できるなら日本人で集まってドジャースを倒したいっていうのがあった」「正直、力が抜けた。でも、松井(裕樹)くんと頑張ります」

 ドジャースでプレーした2017年は、ワールドシリーズにも登板。FAを取得したオフはそのドジャースやヤンキースをはじめとする7球団が関心を寄せた。勝つことだけを考えればドジャースと再契約しただろうが、あえてドジャースを倒すチャンスのあるカブスへ移籍した。

 20年12月にカブスからトレードでパドレスに移籍。昨年2月には23年から42歳になる28年まで6年総額約148億円で契約を延長し、打倒ドジャースの思いを強くした。

 そこへいくと大谷は、ひたすら勝つことを求めてドジャースへ。11年連続プレーオフ進出中のチームの礎をつくったウォルター・オーナーとフリードマン編成本部長のどちらかが退団した場合、契約自体をチャラにする権利を手にしたほどだ。

 強いチームに勝ちたいダルは、とにかく強いチームでプレーしたい大谷とは百八十度、価値観が異なる。その気持ちの強さが今回の日米通算200勝の原動力になったのだ。(つづく)

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 そんなダルだが、20年前の2004年ドラフト1位での日本ハム入団には裏話がある。性格面などについてマイナスになる憶測も飛び交っていた中、さる球団はドラフト4位で獲得しようと画策していたのだ。

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