嘉風しっかり対策 大関・高安がハマった“かち上げ”の落とし穴

嘉風しっかり対策 大関・高安がハマった“かち上げ”の落とし穴

 嘉風の言葉に倣えば、まさしく「心の勉強」ということだ。

 新大関の高安(27)が17日の9日目、初日以来の黒星を喫した。

 立ち合いで得意のかち上げを仕掛けたものの、上体が伸びきり、嘉風に左まわしを許して劣勢に。一度は切った左まわしを再び取られ、なす術もなく寄り切られた。

 高安のかち上げは白鵬のエルボーまがいのそれとは違い、相手の上体を起こすために繰り出す正統派のかち上げだが、ある時期を境に本来の目的とは別の形で多用するようになった。

 ある親方は「あの一発が快感になったのかな」と、こう続ける。

「今年1月場所、立ち合いのかち上げで白鵬を跳ね飛ばして勝った。最強の横綱を寄せ付けなかったんだから、相当気分が良かったのだろう。それ以降、『相手を吹っ飛ばしてやろう』と思っているのか、かち上げの時に必要以上に力が入っている。そうなると上体が伸びてしまい、この日のように隙をつくってしまう。言ってみれば『麻雀でたまたまアガった役満の快感を忘れられず、大物手ばかり狙う』ようなもの。そもそも1月場所の白鵬は右足親指を痛めており、万全ではなかったのに……」

 高安を破った嘉風はインタビューで「(かち上げは)頭にあった。立った瞬間に左の前みつを取れたんで」と、対策通りと言わんばかり。今場所は4連勝後に4連敗を喫したが、「心の勉強だと思っていた」と、さらりだ。

 この日は無言で会場を去った高安。これで2敗となり、トップを走る白鵬とは2差になった。手痛い黒星で目が覚めるといいのだが……。

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