千代の国“大開脚”驚異の粘り腰 誕生日に高安から初白星

千代の国“大開脚”驚異の粘り腰 誕生日に高安から初白星

 パワーVSスピードの押し相撲対決は、後者に軍配が上がった。

 10日、前頭2枚目の千代の国(28)が、自身初めて、大関高安を撃破した。

 怪力と立ち合いの圧力で鳴らす大関を、千代の国は持ち前の素早さで翻弄。土俵を所狭しと駆け巡り、高安を散々苦しめた。しかし、組み止められて下手投げを食らい、万事休す――と、誰もが思っただろう。千代の国はここで驚異の粘りを発揮。股を170度開いて投げをしのぐと、すっかり勝ったと思い込んで棒立ちの高安を小手投げでうっちゃった。

 インタビューでは息も荒く、「うれしいです。思い切っていった」と、満面の笑みを見せた千代の国は、この日が自身の誕生日。高安戦は過去4戦全敗と苦汁をなめてきただけに、記念すべき日になっただろう。

 根っからの格闘技好きで、子供の頃は父に空手を習い、中学時代は柔道部に所属。柔道では全国大会ベスト16入りを果たした。中学卒業後は父が大ファンだった千代の富士が親方を務める九重部屋へ。4歳上の兄も同部屋に入門しており、「千代の真」の四股名をもらっていた(2012年に引退)。

 九重部屋のタニマチ筋が言う。

「実家が三重県伊賀市という立地もあり、小学生のときに父に連れられて名古屋場所の宿舎見学に行ったことがある。これが千代の国の相撲の原点です。その後も兄を激励するため、名古屋場所の九重部屋宿舎を訪れるたび、松阪牛のすき焼きやウナギをたらふく食わせてもらい、小遣いまでもらっていた。それからはもう、千代の富士の熱烈な信奉者ですよ」

 かつてはケガに泣かされ続けたが、16年9月場所から皆勤中。今場所は2勝1敗、初の三役に手が届くか。


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