一時は破談寸前までいった日本人右腕のトレードが正式に決まった。

 ツインズは10日(日本時間11日)、ドジャースから前田健太(31)を獲得したと発表。前田の他に若手捕手と、金銭1000万ドル(約11億円)を得た。

 昨季、9年ぶりにア・リーグ中地区を制し、今季も優勝候補に挙げられるツインズを率いるのはロッコ・バルデリ監督(38)だ。昨季、就任1年目で最優秀監督に選ばれた青年指揮官は現役時代、不遇をかこった。2000年のドラフト1巡目(全体6位)でデビルレイズ(現レイズ)に入団。

 同じイタリア系で、1930年代から40年代にかけてヤンキースの主力として活躍した「ジョー・ディマジオ2世」と、将来を嘱望されながら、度重なる故障、難病に悩まされ、29歳で現役に終止符を打った。引退後は、レイズ傘下のマイナー組織で打撃や外野守備のインストラクターなどを歴任。レイズの一塁ベースコーチなどを経てツインズに招聘された。

■辛抱強い選手起用が特徴

「リーダーシップにたけた指揮官で、チームをまとめ上げるのがうまいことで知られています。バルデリは、20代前半と若いながらも、問題児が多かった当時のレイズを束ねるなど、現役時代から将来の指導者として期待されていた。打撃指導には定評があり、強く叩くハードヒットを意識させて、貧打のレイズをテコ入れしました。昨季のツインズが、MLB史上初のシーズン300本塁打をマークしたのは、バルデリによる意識改革が実ったのでしょう」(スポーツライター・友成那智氏)

 昨季は投打とも若手主体の布陣ながら、開幕前の下馬評を覆してチームをポストシーズンに導いた。

「辛抱強い選手起用が特徴で、先発投手には極力、長いイニングを投げさせる傾向にあります。今季の前田は、4〜5失点しても球数が100球に満たなければ、早々と交代を命じられることはないと思う」(友成氏)

 昨季までの前田はロバーツ監督に食ってかかることも珍しくなかったが、新しいボスとは良好な関係を築けそうだ。