23日、NPBの斉藤惇コミッショナーはプロ野球の開幕について、当初のメドとしていた4月10日から同24日に延期することを発表。同5日まで組まれていた無観客の練習試合も一時中断する。

 4月24日と具体的な日にちを設定したのは、開幕日が決まらず、調整に苦慮する現場の意向を酌み取ったことに加え、日程的にも全143試合とクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを開催することが厳しくなるからだ。24日に開幕してもCSは大幅に短縮される見通しだ。

 24日開幕でも濃厚接触による感染リスクに配慮し、一定期間は観客を間引いて開催する方針。パの球団幹部は「球場ごとの構造によって違うが、(横の席を)1席ずつ空けるとすれば、ざっくり言うと入場者は50%以下になるのでは」と想定。入場料収入の損失は確実だ。

 そんな中、東京五輪組織委の森喜朗会長が「開催延期の件は議論しないわけにはいかない」と発言、東京五輪の延期が現実味を帯びてきた。今季のプロ野球の日程は五輪が行われる前提で組まれており、7月22日から8月13日までの23日間の中断期間は試合が行われない。

■5月中旬でも可能

 「五輪が延期なら、日程に余裕ができる」と、セ球団関係者が続ける。

「中断期間に試合ができるようになれば、3週間分の試合を入れられる。そうなると5月中旬まで開幕を延期しても、日程を消化できるとの試算もある。早く決めてほしいのが本音です」

 斉藤コミッショナーも、「その時はその時で考えないといけない」と、五輪を延期した場合の日程調整を示唆した。

 とはいえ、4月だろうと5月だろうと、コロナ騒動が終息する見通しが立たない限り、観客を入れて開催することは難しい。同コミッショナーは4月24日の開幕について、「オーバーシュート(爆発的患者急増)や感染源がわからない患者が大量に発生することがなければ」と言っているが、再び延期せざるを得ない可能性はある。現に「4〜5月がピーク」との専門家の指摘もある。某セ球団幹部は「現時点でいつ開幕するかなんて決めようがない。政府が開幕しろと言ってくれたら一番いいんだが」とイライラを募らせた。

 たとえ五輪の延期が決まったとしても“延期地獄”から抜け出せる保証はどこにもない。