【元高卒ドラ1の今季を占う】

 日本ハム 清宮幸太郎(21歳・3年目・17年1位)

  ◇  ◇  ◇

 早実時代に高校通算歴代1位の111本塁打を放った輝きはかすみつつある。プロ入り2年間で打率・202、14本塁打、51打点。高校時代は“格下”だった同期のヤクルト・村上宗隆がブレークする中、こちらは栗山監督の「幸太郎はスットコドッコイ」などという酷評がスポーツ紙に載る程度の扱いになっている。

「1年目に腹膜炎、2年目に右手首骨折、右ひじ痛と不運が重なったとはいえ、首脳陣が物足りなさを感じたのは野球に取り組む姿勢です。おっとりした性格で、練習でも試合でも何が何でもというガムシャラさが見えない、というわけです」

 そう言う球団OBが、「でも……」と続ける。「必死さが出てきたという声をチームの中から聞くようになった。開幕延期による自主練習中のスイング量もそうだし、敵地での試合が続く開幕後も毎日、宿舎の中庭などで朝10時から2時間、汗びっしょりになって素振りをしているといいますからね。それも、上からの強制ではなく、自ら矢野打撃コーチ補佐に『お願いします』と言ってくるようになった。練習での打球の飛距離、速さは物凄い迫力ですよ」

 ただ、その成長を披露する場を与えられない。初の開幕一軍入りは果たしたものの、ここまでスタメン起用はたった1試合で4打数無安打。栗山監督の興味は清宮の1学年下で高卒2年目の野村佑希に移っているように見える。

 野村は26日現在で5試合に先発出場し、25日の楽天戦でようやく今季初安打を含む3安打3打点と結果を出すと指揮官は手放しで喜んだ。

 後輩の活躍をベンチから拍手で称えた清宮の笑顔が寂しく見えたのは気のせいではないだろう。