時代は変わりゆくものだ。

 29日、元小結の前頭・阿炎(26)が同じ埼玉県出身の一般女性と結婚していたことを発表。相手とは3年の交際を経て婚姻届を提出。すでに同居もし、「僕の仕事に口出ししない。親が一番安心している」と話した。

 阿炎は師匠の錣山親方(元関脇寺尾)ゆずりの突っ張りが武器。師匠の幼少期の愛称「アビ」が四股名の由来とあれば、いかに将来を期待されているかわかるというもの。いずれは部屋を継承するだろうといわれている。

 昔の力士は親方や有力タニマチの娘、あるいはタニマチの紹介で知り合った女性と結婚することが多かった。まず部屋の存続ありきで、当人の恋愛感情は二の次。部屋の継承者候補ともなれば、なおさらだった。

 しかし、近年はそうした“政略結婚”は激減。タニマチの娘と結婚したのも、横綱白鵬くらいだ。

 ある古株の親方はこうした力士の結婚の変化について、「時代の流れといえばそれまでだが……」と、こう続ける。

「現役親方でも、師匠の娘と結婚したのは佐渡ケ嶽(元幕内琴ノ若)と追手風(元前頭大翔山)くらいじゃないかな。師匠が義理の親父になると、部屋の経営が家族関係に影響するから厄介なんだ。立浪(元小結旭豊)もそれで先代と揉め、結婚していた先代の娘と破局になった。貴闘力も賭博発覚で協会を解雇された後、大鵬さんの娘と離婚。そうした例があるから、今は『力士にウチの娘はやらん』という親方が少なくない」

 タニマチ絡みはどうなのか。

「今はタニマチといっても、企業はサラリーマン社長が増えたからね。創業者のように自由にお金を使えないし、部屋への支援も昔ほど豪快ではない。『我が社を挙げてバックアップしてやろう』なんて時代ではない。タニマチの紹介といっても、今の力士はそうした露骨な紐付き、打算絡みは嫌がる」(前出の親方)

 恋愛結婚が増えるのも当然というわけだ。