「今季の楽天は攻撃のバリエーションが豊富」

 評論家の山崎裕之氏がこう言った。

 2位楽天は30日、8連勝と波に乗る首位ロッテ相手に、15―4で大勝。6連戦の初戦を制した。

 打っては鈴木大が古巣から移籍後初本塁打を放つなど、3本塁打を含む15安打15得点。大量得点を生んだのは、何もバットの力だけではない。

 昨季の楽天は71勝68敗4分けで3位だったが、チーム盗塁数48は日本ハムと並んでリーグワースト。優勝を狙うには、走塁強化が必要不可欠といえる。この日は3盗塁(銀次1、辰己2)を決め、チーム12盗塁はロッテに次ぐリーグ2位だ。

 三木新監督は就任当初から「走塁は『塁』という字があるように、走りながら塁をどう進めていくかということ。足が速くて走力があるから走塁ではなく、全員が次の塁へと進む意欲、意識が大事」と、走塁改革を進めてきた。今季はその走塁を駆使し、得点を挙げるケースが少なくない。前出の山崎氏が言う。

「前カードの日本ハム戦では一、三塁から重盗を成功させ、この日も、二回無死一、三塁で、昨季2盗塁の一塁走者・銀次が初球から走って二盗を決め、好機を広げた。六回も2死走者なしから、しぶとくつないで5得点。一発があり、小技もあり、さまざまな形で相手にプレッシャーをかけながら得点につなげている。打線は水モノと言うが、今季の楽天なら多少、打線の調子が落ちてもズルズルと負けが込むことはないと思う。今季はロッテとともに、パの台風の目になるでしょう」

 楽天は、選手会が発表した支配下登録選手の今季平均年俸は5100万円で12球団中の3位。昨季3位で監督が交代したこともあり、ファンが求めるハードルは決して低くない。

 開幕10試合を終えたばかりだが、少なくとも今年の楽天は一味違うと、ファンに印象付けたのではないか。