【2020年ドラフト特集 一寸先は闇か光か】

 巨人は近大・佐藤を外した「外れ1位」として亜大の平内龍太(神戸国際大付)を指名した。

 平内は今年3月に右肘のクリーニング手術を受けながら、今秋のリーグ戦で神宮での大学生歴代4位タイとなる156キロを叩き出した剛腕。東洋大・甲斐野(ソフトバンク)の158キロ、中大・沢村(ロッテ)、東海大・菅野(巨人)の157キロに次ぐ球速だった。さらに永井ソフトバンク編成育成本部長兼スカウト育成部長を伯父に持つ“血統”でもある。

 抽選10連敗で1勝11敗となった原監督は「(近大)佐藤君を取れなかったのは残念ではあるけど、平内君は将来性を含めて、即戦力の先発でもリリーフでもという中で、いい投手が取れた。(菅野)智之タイプ。ボールも含め、いいお手本がいる。そういう意味では智之2世。自信を持って門を叩いてもらいたい」とメッセージを送った。

 今季13連勝を果たした絶対的エース菅野はこのオフ、ポスティングシステムを使ったメジャー移籍の可能性があるが、ある亜大OBは「菅野というより、投球フォームの後ろがコンパクトで、大学の先輩でもある薮田(広島)タイプ。球威があってフォークで三振が取れる。亜大でもリリーフ登板が多く救援向き。巨人にいた澤村にも近い。少しやんちゃなところがあってチームで浮くことがあるけど、それくらいの方がプロ向き」と言う。

「先発もリリーフも」といえば、今季巨人からロッテにトレード移籍した澤村だ。中大から巨人入団後、2年連続2ケタ勝利を挙げたものの、5年目にリリーフに転向。6年目の2016年にセーブ王に輝いている。

 巨人はドラフト2位で東海大の153キロ右腕・山崎伊織(明石商)を指名した。もともと、ドラフト1位クラスと注目されていた逸材だが、今年に入って右肘のトミー・ジョン手術を受けているため、来季はほぼ絶望となっている。

 さる球界関係者は「平内がいきなり菅野の後釜というのは荷が重い。山崎も来年はほぼ投げられないわけで、先発投手はFA権を持つ大野雄(中日)や小川(ヤクルト)の補強でまかなうという算段でしょう」と指摘する。