ツインズ・前田健太(32)には厄介な存在となりそうだ。同じア・リーグ中地区のライバル球団であるホワイトソックスの新監督に通算2728勝のトニー・ラルーサ氏(76)が就任したからだ。

 ベテラン指揮官は、アスレチックス、カージナルスを率いて計3度ワールドシリーズを制覇。最優秀監督に4度選ばれ、2014年には野球殿堂入りを果たした。

 メジャーを代表する名将のひとりに挙げられるラルーサ氏は、サインを解読したり、相手バッテリーの精神的な動揺を誘うことにたけていることでも知られる。

 カージナルス時代には、相手のエース級を揺さぶるため、審判に不正投球をアピールしたり、意味のない抗議で投球リズムを狂わせたりして、失投を誘うことも珍しくなかった。

 ラルーサ監督のもとで6年間プレーし、06年に世界一を経験した田口壮(現・オリックス1軍野手総合兼打撃コーチ)はメジャー在籍時、日刊ゲンダイのインタビューにこう話していた。

「常に2歩、3歩先を考えて采配を振っており、判断に迷いはみじんも感じられなかった。相手にとっては嫌な存在だと思います。どんな手を打つのか見るのが楽しみで、試合中はトニー(ラルーサ監督)の後ろで常に観察していました」

 今季、ツインズ投手陣を牽引した前田はホワイトソックス戦で2試合計10イニングを投げ、14奪三振、1勝0敗、防御率3・60と相性が良かった。来季も右腕ベリオスとともにローテの軸を担う前田が、ラルーサ氏の格好のターゲットになるのは当然だ。

 来季、両軍による直接対決は22試合が予定されている。ともに地区優勝争いを繰り広げる可能性もあるだけに、来季の前田は相手打者に加えてベンチとの戦いも強いられそうだ。